利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1018

利用課題名 / Title

マイクロ光学セルのためのメタサーフェス光学素子開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

リソグラフィ, 膜加工・エッチング, 形状・形態観察, メタサーフェス、原子時計,電子顕微鏡/Electron microscopy,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,EB,メタマテリアル,量子効果,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,電子顕微鏡/Electron microscopy,高品質プロセス材料/ High quality process materials,メタマテリアルメタマテリアル/ Metamaterial,メタマテリアルメタマテリアル/ Metamaterial


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

岩見 健太郎

所属名 / Affiliation

東京農工大学岩見研究室

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

青木活真,PONRAPEE PRUTPHONGS

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

原基揚

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-002:有機ドラフトチャンバー
UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-603:汎用高品位ICPエッチング装置
UT-604:高速シリコン深掘りエッチング装置
UT-855:高精細電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究では、原子時計の構成要素を集積化したメタサーフェスを製作することにより、原子時計の小型化を目的とする。メタサーフェスは、Fig. 1に示すように偏向および1/4波長板機能を有し、シリコンの四角柱を多数配列している。このシリコン柱パターンを描画し、柱状にエッチングするためにARIM東京大学武田クリーンルームの装置を利用した。

実験 / Experimental

【利用した主な装置】 超高速大面積電子線描画装置(F7000S-VD2) 汎用高品位ICPエッチング装置(NE-550) 高速シリコン深掘エッチング装置(MUC-21 ASE-Pegasus) 高精細電子顕微鏡(Regulus 8230)【実験方法】 表面にアモルファスシリコン薄膜をスパッタリング成膜した20 mm角のテンパックスガラス基板に対して、シリコン柱配列のパターンを描画した。描画には、超高速大面積電子線描画装置(F7000S-VD2)を利用し、レジスト材としてポジ型の共用EBレジストZEP-520A-7を使用した。F7000S-VD2の内蔵ステンシル(CPモード)を使用することで、ナノスケール四角形パターンを短時間で描画することに成功した。現像後、リフトオフプロセスを経たのちに汎用高品位ICPエッチング装置(NE-550)を利用して、シリコン膜のエッチングを行い、柱形状を製作した。なお、比較のために高速シリコン深堀エッチング装置(MUC-21 ASE-Pegasus)を用いて同様にシリコン膜のエッチングを行った。最後に、柱形状の観察のために高精細電子顕微鏡(Regulus 8230)を利用した。

結果と考察 / Results and Discussion

製作したメタサーフェス構造(アルミニウムマスクあり)を高精細電子顕微鏡で撮影した画像をFig. 2に示す。斜め観察により、シリコン柱が欠損なく製作されていることが確認できた。一方で、アルミニウムマスクの後退が見られる。今後は、エッチングプロセスの電圧やガス種、ガス圧等のパラメータを調整することにより、垂直な柱の製作を目指す。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Schematic diagram of the proposed metasurface.



Fig. 2 SEM images of metasurface.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・本研究は科研費 基盤研究(B)21H01781により助成を受けたものです。・共同研究者:国立研究開発法人 情報通信研究機構 原基揚様・超高速大面積電子線描画装置の利用にあたって、度々サポートしてくださった学術支援専門職員の藤原誠様に深く感謝申し上げます。 


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Ponrapee Prutphongs, 青木活真, 池沢聡, 岩見健太郎, “小型原子時計用光学セ ルのためのメタサーフェス偏向素子の開発” 第 39 回センサ・マイクロマシンと 応用システムシンポジウム (アスティとくしま),令和4年 11 月 16 日.
  2. Ponrapee Prutphongs, 青木活真, 池沢聡, 原基揚, 岩見健太郎, “A Deflector and QWP Combined Metasurface for Chip-Scale Atomic Clock” 第69回応用物理学会春季学術講演会(上智大学 四谷キャンパス), 令和5年 3 月 17 日.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:1件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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