利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT0186

利用課題名 / Title

担持ポリオキソメタレートテトラブチルアンモニウム塩のアルカリ金属塩へのカチオン交換法の開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

電子顕微鏡/Electron microscopy,資源使用量低減技術/ Technologies for reducing resource usage,ナノ粒子/ Nanoparticles


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

鈴木 崇哲

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

森田真理

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-005:原子分解能元素マッピング構造解析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究において調製した担持ポリオキソメタレートセシウム塩の、担体上における分散状態および粒径の観察を行うために、東京大学の設備を利用してSTEM観察およびSTEM-EDS mappingを行った。

実験 / Experimental

既報[1]に従って、バナジウム一置換ポリオキソメタレートである [(n-C4H9)4N]4 PVMo11O40 (TBA-PVMo11) を合成し, incipient wetness法によるAl2O3担体上への担持および対カチオンのCs+への交換により、担持ポリオキソメタレートセシウム塩 (Cs-PVMo11/Al2O3) を得た。STEM観察にはJEM-ARM200F Thermal FE STEM を利用し、調製した担持ポリオキソメタレートセシウム塩の分散状態および粒径の観察を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig.1に、Cs-PVMo11/Al2O3のHAADF-STEM像を示す。観察条件は200 kV, 拡大倍率は1200万倍とした。粒子の分布や粒径の測定から、CsやMoに帰属可能な原子が高分散に担体上に担持されていることが分かった。また、Moと推定される原子が10個程度集まったクラスターが担体上に多数観測されることが明らかになった。このクラスターは1 nmサイズのアニオン骨格である[PVMo11O40]4−に帰属可能であり、Cs-PVMo11分子がその構造を保った状態で高分散に担持されていることが示唆された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig 1. Cs-PVMo11/Al2O3 のHAADF-STEM 像


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・参考文献[1] K. Nomiya, K. Yagishita, Y. Nemoto, T. Kamataki, J. Mol. Catal. A 126 (1997) 43. ・森田真理様(東京大学)に感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Takaaki Suzuki, Creation of Highly Dispersed Supported Polyoxometalate Cesium Salts via Cation Exchange from Alkylammonium Salts on Supports, ChemNanoMat, 9, (2022).
    DOI: 10.1002/cnma.202200428
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 鈴木崇哲, 矢部智宏, 和知慶樹, 鈴木康介, 山口和也, ”高難度気相酸化反応を指向した担持ポリオキソメタレートセシウム塩触媒の開発”, 第26回JPIJPポスターセッション (船堀), 令和4年5月30日
  2. T. Suzuki, T. Yabe, K. Wachi, K. Yonesato, K. Suzuki, K. Yamaguchi, “Development of thermally stable highly dispersed supported polyoxometalate cesium salts”, Nagano Conv. of JPI (Nagano), 令和4年10月28日
  3. 鈴木崇哲, 矢部智宏, 和知慶樹, 米里健太郎, 鈴木康介, 山口和也, ”熱安定性を有する高分散担持ポリオキソメタレートセシウム塩の開発”, 第131回触媒討論会 (神奈川), 令和5年3月17日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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