【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2024.06.25】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0072
利用課題名 / Title
酸化ガリウムデバイスの開発
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
酸化ガリウム、ダイオード、ショットキー,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,スパッタリング/Sputtering,リソグラフィ/Lithography,EB,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,光学顕微鏡/Optical microscopy,パワーエレクトロニクス/ Power electronics,ワイドギャップ半導体/ Wide gap semiconductor,パワーエレクトロニクス/ Power electronics,パワーエレクトロニクス/ Power electronics
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
前山 雄介
所属名 / Affiliation
新電元工業株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
神宮明良,森朝文也,金子得流,橋本将貴
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
水島彩子,井上友里恵
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-505:レーザー直接描画装置 DWL66+2018
UT-504:光リソグラフィ装置MA-6
UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置(2019)
UT-850:形状・膜厚・電気特性評価装置群
UT-800:クリーンドラフト潤沢超純水付
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
酸化ガリウムは高耐圧で大電流という特性を有するのでパワーデバイス用の材料として期待されている。酸化ガリウムショットキーバリアダイオード(以下Ga2O3-SBD)の技術開発に着手した。重要工程の1つであるショットキー電極開発の環境整備のため、Fig.1のような簡易構造のGa2O3-SBDを試作し、清浄な環境にて酸化ガリウム向けショットキー電極の開発が可能であることを確認した。
実験 / Experimental
Ga2O3-SBDの作製手順を述べる。自立酸化ガリウム基板を準備し、F-UT-106(クリーンドラフト潤沢超純水付)にて、有機溶媒、酸薬品にて基板の前洗浄を実施した。前洗浄後の酸化ガリウム表面形態をL-trace(UT-861)にて評価したところ、原子ステップが確認できる程度に原子レベルで平坦であることが確認できた(Fig.1)。UT-149(LL式高密度汎用スパッタリング装置)にて、Ni/Au電極を成膜した。次いで、UT-114光リソグラフィ装置MA-6にて、レジストをパターニングした。再度UT-106(クリーンドラフト潤沢超純水付)にて、Ni/Au電極をエッチングしショットキー電極を完成させた。裏面に、UT-149(LL式高密度汎用スパッタリング装置)にてTi/Au電極を形成しデバイスを完成させた(Fig.2)。完成したGa2O3-SBDを自社へ持ち帰り、プローバーにて電気特性を評価した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.3に試作したGa2O3-SBDの界面の清浄度比較を示す。界面の清浄度を比較する指標としては、順方向の電圧電流波形の理想因子nを用いた。理想因子nは理想的なSBD特性の場合に1.0となり、リーク電流等の異常が発生すると、電圧電流波形が崩れ、理想因子は1よりも大きくなる。先行文献の選定にあたり、より清浄な理想因子で且つ、電極構造が類似するものを優先した結果、電極端部にSiO2膜を有した先行文献1と比較することにした。先行文献1の理想因子1.07に対して、東大CR試作品は1.04であった。東大CR試作品は先行文献と同等以上の清浄な界面を有したGa2O3のショットキー電極を形成できる環境であることを確認できた。また、同一条件での繰り返し試作にて、清浄なSBD界面が再現することも確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 前処理洗浄後のGa2O3基板の表面形態
Fig.2 SBD断面構造の比較
Fig.3 SBD界面清浄度の比較
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・先行文献1 Mihee Ji et al., IEEE TRANZACTIONS ON POWER ELECTRONICS,VOL.36,NO.1 JANUARY 2021
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件