利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2024.03.23】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1360

利用課題名 / Title

MEMSデバイス用犠牲層エッチング技術の構築

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

シリコン基材料・デバイス,犠牲層エッチング,電子顕微鏡/Electron microscopy,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,赤外・可視・紫外分光/Infrared and UV and visible light spectroscopy,3D積層技術/ 3D lamination technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

畑 良幸

所属名 / Affiliation

名城大学 理工学部メカトロニクス工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-212:シリコン酸化膜犠牲層ドライエッチングシステム
KT-227:赤外透過評価検査・非接触厚み測定機
KT-301:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 SOI(Silicon on Insulator)基板からなるMEMSデバイスのBOX(Buried Oxide)層を、シリコン酸化膜犠牲層ドライエッチングシステム(KT-212)を用いてエッチングする。所望のアンダーカット量をエッチングする条件を検証するため、赤外透過評価検査・非接触厚み測定機や(KT-227)、超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡(KT-301)を用いてエッチング形状を観察する。

実験 / Experimental

 MEMSデバイスの表面にはAlパッドが形成され、SOI基板のデバイス層(厚み:40 μm)にセンサ構造が形成されている(図1)。センサ構造中のトレンチを介してエッチングガスを供給し、デバイス層下部のBOX層(厚み:2~3 μm)にアンダーカットを形成することによって(目標値:7~15μm)、センサ構造をハンドル層からリリースする。SOI基板裏面のSiO2も除去するため、溝が形成された6inchのシリコンウエハを治具として用いた。治具ウエハの上に5 mm角のデバイスチップを複数個並べ、シリコン酸化膜犠牲層ドライエッチングシステムに投入した。圧力13.3kPa、HF流量800 sccm、アルコール流量272 sccmの条件のもと、220~250分にてエッチングを行い、赤外透過評価検査・非接触厚み測定機によってBOX層のアンダーカット量を透過観察した。また、超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡によるBOX層観察が可能かを検証するため、別機関にて製作したサンプルを用いてBOX層の断面観察を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

 赤外透過評価検査・非接触厚み測定機による観察例を図2に示す。220~250分のエッチング時間におけるアンダーカット量は7 ~8 μm程度であった。下限値に近いものの、今回のセンサ構造がリリースされて機能するアンダーカット量となった。BOX層の断面観察例を図3に示す。 2 μm厚のBOX層を観察できることを確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 MEMSデバイスの構造 (a)断面模式図 (b)センサ構造の上面写真



図2 赤外透過評価検査・非接触厚み測定機によるアンダーカットの観察例



図3 超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡によるBOX層の断面観察例(エッチング後)


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 武田悠吾,川野遥暉,畑良幸,”高精度化に向けたForce Rebalance制御とデカップリング構造をともなった高Q 値2 軸加速度センサの構想提案と検証デバイスの作製”,令和5年度電気学会センサ・マイクロマシン部門総合研究会,令和5年6月30日
  2. 川野遥暉,武田悠吾,畑良幸,”高精度化に向けた真空封止とデカップリング構造をともなった振幅変調型加速度センサの動作検証”,令和6年電気学会全国大会,令和6年3月15日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る