【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.08】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1107
利用課題名 / Title
固体発光性ホウ素錯体含有ポリマーの薄膜構造解析
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
高分子化学,共役系高分子,発光,有機電子デバイス
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
田中 一生
所属名 / Affiliation
京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
伊藤 峻一郎
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
岸村眞治
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-317:プローバ
KT-329:半導体パラメータアナライザ
KT-333:触針式段差計(加工評価室)
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
共役系高分子は、半導体特性や光吸収、発光特性などの有用な物性を有することから、光電子デバイスや各種イメージング材料として幅広く研究されている。本研究では、固体発光性や高い電子アクセプター性をもつ種々のホウ素錯体からなる共役系高分子の光電子物性評価を志向して、発光性高分子薄膜の構造評価[1]や有機電解効果トランジスタ(OFET)の作製と評価を試みた。
実験 / Experimental
OFETの作製は以下のように行った。(i) 熱酸化膜を有するn型シリコン基板をH2O2/H2SO4溶液に1時間浸漬した後、純水・アセトン・イソプロパノールで5分ずつ超音波洗浄した。その後、イソプロパノール蒸気に曝した。(ii) この基盤をUV/O3処理装置にて1時間処理した。その後ヘキサメチルジシラザン蒸気に暴露し熱処理した。(iii) 高分子のクロロホルム・クロロベンゼン溶液(10 mg mL–1, 98/2, v/v)を調製し、スピンコート法(150 mL; 1000 rpm × 60 sec)を用いて製膜した。その後、真空下80 °Cでアニーリングした。(iv) この膜に対してCrとAuを順に真空蒸着し電極とした。(v) 得られたデバイスの評価は、直前に真空下80 °Cで15時間熱処理を施したのちに実施した。
結果と考察 / Results and Discussion
レジオレギュラーポリ(3-ヘキシルチオフェン)(rr-P3HT)を用いて得られたOFETの出力特性および伝達特性をFigure 1に示した。これらの特性は先行研究の結果と良い一致を示した。伝達特性の傾きからホール移動度を算出したところ、μh = 0.15 cm2/Vsとなり、文献値(0.1 cm2/Vs)と良い一致を示した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Figure 1. rr-P3HTを用いて作製したOFETの特性:(左)出力特性、(右)伝達特性。
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Shunichiro Ito, Effects of Regioregularity of π‐Conjugated Polymers Composed of Boron β‐Diketiminate on Their Stimuli‐Responsive Luminescence, Macromolecular Chemistry and Physics, 223, (2022).
DOI: 10.1002/macp.202100504
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件