利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.23】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22TU0007

利用課題名 / Title

テラヘルツ帯で動作する周期分極反転素子の作製 / Periodically poled nonlinear optical device for terahertz-wave

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

非線形光学結晶, テラヘルツ波, 非線形波長変換,リソグラフィ/Lithography,光導波路,MEMSデバイス,メタマテリアル,スピントロニクス,フォトニクス,表面・界面・粒界制御


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

福田 航一

所属名 / Affiliation

理化学研究所テラヘルツ光源研究チーム

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-057:レーザ描画装置
TU-056:両面アライナ
TU-255:ディスコ ダイサ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

近年、テラヘルツ波を用いた非破壊検査が注目されており、セキュリティー応用、医薬品のコーティング膜厚測定、樹脂工業製品の品質管理、ライニング材付き配管の腐食検査など応用範囲は多岐にわたる。これらの社会実装には高出力かつ小型なテラヘルツ波光源が必要であり、非線形光学波長変換によるテラヘルツ波発生が有力な方法である。利用申請者は非線形光学波長変換を用いたテラヘルツ波の発生と検出および応用の基礎研究を行っており、これまでに周期分極反転ニオブ酸リチウム結晶を用いた新しいテラヘルツ波発振(バックワード・テラヘルツ波パラメトリック発振)の実現などを行ってきた。周期分極素子の周期と角度に依存したテラヘルツ波発振が起き、サブテラヘルツ波領域を網羅する周波数可変性やカスケード波長変換など高い潜在性能が分かってきている。テラヘルツ波用の周期分極反転素子を独自に作製できれば、それらの他に類のない性能を引き出すことが可能になる。
本課題は、我々がデザインした周期分極反転素子を作製するために東北大学ナノテク融合技術支援センターの各種装置を利用する。

実験 / Experimental

【実験方法】
ニオブ酸リチウム結晶は自発分極を有しており、分極反転には基板に高電圧を印可して反転させる方法がある。数10 µmの周期的な分極反転を行うためには周期と合わせた電極パターンをニオブ酸リチウム結晶基盤上に作成する必要がある。そこでフォトリソグラフィによって周期的なレジストパターンを作製した。その後、理研が所有する電圧印可装置で分極反転の実験を行った。なお、基板の厚みは0.5 mmを用いた。

結果と考察 / Results and Discussion

本年は、レジストパターン付き基板を用いて電圧印可条件を変えながら分極反転を行った。分極反転の検証にはフッ硝酸エッチングおよび偏光顕微鏡による観察を行った。分極反転が起きる印可電圧を調べたところ、レジストパターン付き基板で約2.1 kVで分極反転が始まることを昨年報告したが、分極反転時の基板加熱により、分極反転を開始する電界(抗電界)をさらに低くできることがわかった。
次に、電圧を印可した面内で均一な分極反転を得るために印可電圧条件・加熱条件を変えながら分極反転実験を行った。しかしながら面内で均一な得られる条件は見つからなかった。原因は、基板加熱を行うことにより、パターニングされたレジストが、アルカリ性の液体電極に溶解することや分極中の電界が特定の箇所に集中することが考えられる。そこで、分極反転中の電界の均一化を図るべく、新マスクを設計作製した。今後、新マスクにより、テラヘルツ波用周期分極反転素子の作製を行う予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る