利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.21】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22HK0010

利用課題名 / Title

海洋・畜産廃棄物による電池用高性能触媒の開発

利用した実施機関 / Support Institute

北海道大学 / Hokkaido Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

バイオマス,電子顕微鏡/Electron microscopy,電子分光,電極材料/ Electrode material,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

藪 浩

所属名 / Affiliation

東北大学WPI-AIMR、AZUL Eenergy(株)

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

平井直美,森有子,山崎郁乃

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

HK-401:収差補正走査型透過電子顕微鏡
HK-406:X線光電子分光装置
HK-408:大気中紫外光電子分光装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ヘテロ元素を導入した炭素材料(ヘテロ元素ドープ炭素)は有用な炭素材料として利用されており、燃料電池の電極触媒などへの応用が期待されています。 これまで、FeN4 構造を持つ青色顔料の一種である鉄アザフタロシアニンを炭素材料に担持することにより、Pt/C に匹敵する ORR 触媒が得られることを見出してきました。今回は北三陸地方の特産であるホヤの産業廃棄物であるホヤ殻(セルロースナノファイバー(CNF):炭素源)と、畜産業から出る廃棄血液を乾燥した乾燥血粉(ヘテロ元素源)を原料とした、複合バイオマス材料による新たな材料創製を試みました。

実験 / Experimental

ホヤ由来CNFと乾燥血粉を最適な混合比と温度で焼成することにより、ナノサイズの炭素構造と鉄・窒素・リンなどヘテロ元素が複合化した「ナノ血炭」を合成し、その構造をX線光電子分光(XPS)などの手法を用いて同定しました。

結果と考察 / Results and Discussion

結果、ORR・OER特性と構造の相関を得ることが可能になった。また、通常高性能な金属空気二次電池の電極触媒として知られるPt/CやIrO2/CのΔE(ORRとOERの開始電位差。小さいほどORR・OER両性触媒として高活性)がそれぞれ940 mV、920 mV程度のところ、今回合成したナノ血炭電極触媒は936 mVとこれらレアメタルを用いた電極触媒に匹敵する性能を持つことが明らかとなった

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


得られたナノ血炭の走査型電子顕微鏡


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Kosuke Ishibashi, Trifunctional Rare‐Metal‐Free Electrocatalysts Prepared Entirely from Biomass, Advanced Energy and Sustainability Research, 3, (2022).
    DOI: 10.1002/aesr.202200107
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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