利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.04.27】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22WS0032

利用課題名 / Title

マイクロコイルの作製

利用した実施機関 / Support Institute

早稲田大学 / Waseda Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

めっき,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,MEMSデバイス/ MEMS device


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

永井 慧大

所属名 / Affiliation

東京工業大学 機械系機械コース 進士研究室

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

加藤篤,星野勝美,野崎義人,齋藤美紀子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術相談/Technical Consultation(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

WS-003:電子ビーム蒸着装置
WS-005:精密めっき装置群+ドラフト群
WS-009: Deep-RIE装置
WS-016:レーザー直接描画装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

IoTの発展に伴い,低電圧駆動が可能な電磁MEMSデバイスの必要となってくる.電磁MEMSデバイスの問題である,発生力の向上には磁石の微細加工・微細多極着磁技術が不可欠である.そこで,レーザ局所加熱を用いた着磁法を開発し,直径約10 mm, 厚み0.3 mmの薄板リング焼結ネオジム磁石に,80極の超多極着磁を実現した.この磁石を用いて,電磁マイクロフラットモータを開発し,微細多極着磁技術を用いることによる,電磁MEMSデバイスの性能向上を示す.

実験 / Experimental

電磁マイクロフラットモータの部品である,平面マイクロコイルの製作を目的とし,技術代行を依頼した.主な製作プロセスとして,Deep-RIEでシリコン基板に溝加工を施し,その溝を銅メッキで埋めることで,コイルを形成する.
シリコン基板20×20×t0.2に対して,コイルを形成する.溝加工に必要なマスクはレーザ描画装置を用いて形成し,その条件を表1に示す.マスクパターンは,基板上にコイルが1または2個形成されるパターンで実験した.Deep-RIEを用いた溝加工では,目標溝深さ50 µmに対して,溝深さを決定するLoop Count数を決めるために,Loop Countを10,11,20の三種類で加工し決定する.絶縁膜として,酸化膜を三連電気炉で成膜し分光エリプソメータで膜厚を測定する.Cuメッキのシード層として,Ti/Cuをイオンビームスパッタ装置で成膜する.Cu系バブリング(パドル)めっき装置を用いて,DeepRIEで加工した溝を銅で埋める.Cuめっき浴条件を表2に示す.

結果と考察 / Results and Discussion

レーザ描画を用いたフォトマスクの形成において,コイル2個のパターンでは,基板端部の領域で露光不良があった.コイル1個のパターンでは,図1のように正常に露光されたため,以降の実験ではコイル1個のパターンを用いた.DeepRIEを用いた溝加工では,Loop countを10,11,20で実験し,図2のように溝深さは,Loop countが10で48.9~49.2 µm,Loop countが11で54.7~55.2 µm,Loop countが20で93.3~94.4 µmであった.目標深さ50 µmであればLoop countは10と設定すべきであるが、後工程のCMPプロセスでの削りしろを考慮し,Loop Countは11とした.銅メッキでは,現在テストパターンで検討を進めている.端子部とその他表面部は導通が確認されることから全面にCuめっき膜が形成されている.今後,実際のコイル部についてはめっき後に断面観察を行う.もし表面部にもCuめっきが形成されている場合,ボイドが形成される可能性もあるため,加工プロセスを見直す必要がある.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


表1 フォトマスク形成条件



表2 銅メッキ浴の条件



図1 露光結果



図2 DeepRIEの溝加工結果


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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