利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.11】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22SH0013

利用課題名 / Title

TOF-SIMSを用いた5億年前の節足動物の科学的研究

利用した実施機関 / Support Institute

信州大学 / Shinshu Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

質量分析/Mass spectrometry


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

田中  源吾

所属名 / Affiliation

熊本大学 くまもと水循環・減災研究教育センター

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

柳原彩里

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

菊地理佳

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

SH-006:飛行時間型二次イオン質量分析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究は、5億年前の微小節足動物の殻に、その節足動物由来の生体物質が保存されているかを調査した。対象の化石は、リン酸カルシウムで表面が交代されており、軟体部までも立体的に保存されている。しかし、オリジナルな生物体の化学物質が保存されているか否かについては、これまで検討されていない。

実験 / Experimental

生体物質の残存の有無を検討するために、ToF-SIMSを用いた測定を菊池様に依頼した。同時に現生の節足動物の殻成分を比較する必要があったため、介形虫も比較のため、測定依頼した。それぞれ、PositiveおよびNegativeで測定していただき、多変量解析した結果から重ね合わせたイメージを作成した戴いた。

結果と考察 / Results and Discussion

化石について、Negative測定の63,79m/zがリン酸由来で、殻がリン酸カルシウムで構成されていることが裏付けられた。Positive測定によって、外殻と内殻および殻内に、CH3CNとCH3CONH2に僅かにピークが検出された。これらのピークは現生の介形虫と一致した。しかし、いずれもキチン標準物質からずれており、他の成分の可能性がある。このことは、5億年前の節足動物と現生の介形虫が、キチンとは異なる物質を殻内に含んでいることを示唆している。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Ayari Yanagihara, CHITIN PRESERVED IN ARTHROPODS 500 MILLION YEARS AGO, The 17th International Student Conference of the Advanced Science and Technology, Kumamoto University, December 2, 2022
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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