利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.14】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UE5297

利用課題名 / Title

ナノ細孔を含有する薄膜の作製・評価

利用した実施機関 / Support Institute

電気通信大学 / UEC

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

形状・形態観察


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

檜枝 光憲

所属名 / Affiliation

東京医科歯科大学教養部自然科学系

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

谷口淳子

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

木村誠二

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),共同研究/Joint Research


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UE-017:透過型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 ナノ細孔中に閉じ込めることで実現される擬1次元ヘリウムの輸送現象を調べるために,配向性多孔質膜中に直接数nm のナノポーラスシリカを合成することを目的としている.ナノ細孔中の輸送現象をより高精度に観測するために,ナノ細孔の孔径がそろっていることと,(ナノ細孔ができていない)大きな空間が残っていないことが必要となる.そこで,合成したナノポーラスシリカ試料の形状を調べるため,電気通信大学の設備(透過電子顕微鏡JEM-2100F)を用いて,観察を行った.

実験 / Experimental

 透過電子顕微鏡用の孔開きシリコンナイトライド支持膜(厚さ200 nm,孔の直径200 nm)に直接,ナノポーラスシリカを合成した.その後,試料の加工なしに透過電子顕微鏡(JEM-2100F)で試料の観察を行った.

結果と考察 / Results and Discussion

 Fig.1にナノポーラスシリカ試料のTEM像を示す.明るい部分は,シリコンナイトライド支持膜と合成されたナノポーラスシリカとの間に隙間が生じていることを示している.一方,ナノポーラスシリカが合成されている領域では,同程度の大きさの明るいスポットが多数観測された.このような像は,孔径のそろったナノポーラスシリカに典型的なもので,孔径のそろったナノ細孔が合成できていると考えられる.これまで,ナノポーラスシリカ合成のための鋳型として用いてきたポーラスアルミナ膜(公称孔径100 nm)では,ナノポーラスシリカとの間にすきまはできなかったため,今回できた隙間は孔径(200 nmと100 nm)の違い,もしくは,材質(シリコンナイトライドとアルミナ)の違いによるものと考えられる.今後,より小さい孔径の孔開きシリコンナイトライド支持膜を用いて,合成を行うことを予定している.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 TEM image of a fabricated nano porous-silica.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・科研費基盤(C) 「擬1次元ヘリウム系における超流動の臨界速度の研究」
・木村誠二様(研究基盤センター)に感謝します。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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