利用報告書 / User's Reports | ARIM Japan公式ホームページ

【公開日：2024.07.25】【最終更新日：2024.06.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23OS0045

利用課題名 / Title

細胞内微小空間測定のための高感度ナノダイヤモンドプローブの開発

利用した実施機関 / Support Institute

大阪大学 / Osaka Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials（副 / Sub）次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials

キーワード / Keywords

電子顕微鏡/ Electronic microscope,DDSマテリアル/ DDS material,生体イメージング/ In vivo imaging

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

大喜多弘隆

所属名 / Affiliation

大阪大学蛋白質研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

OS-003：200kV原子分解能走査透過分析電子顕微鏡

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

蛍光性ナノダイヤモンド（FND）は、直径が数十～数百nmサイズの粒子状のダイヤモンドで、窒素と格子欠陥が形成するNVセンター（NVC）を有することで蛍光を発します。そのNVCは、室温で極めて安定な量子状態で、光や電場によってその量子状態を観測・制御することが可能です。また、ダイヤモンドには、化学的に安定かつ生体毒性がないと報告されています。これらのことから、バイオイメージングプローブとしての有用性が極めて高いと考えています。以前の研究で用いていた平均粒径100 nmのFNDは、原料を市販のものを用いていたため小さな粒子や大きな粒子が混在し、粒径のばらつきが計測に影響を及ぼすのではないかと示唆されていました。そこで、生体内の微細空間を精度よく観測するプローブを開発する目的で、原料に用いている市販のナノダイヤモンド（ND）から遠心機を用いて数種類のサイズの均一な粒径に分級することに成功しました。その分級されたNDでFNDを作成し、表面処理を行って、各々のサイズの表面修飾FNDを作成しました。本研究では、以前、クライオ電子顕微鏡で像を捉えることができた微細でODMR信号を発し、水溶液中で高い分散性を持つ超分岐ポリグリセロール表面修飾FNDの界面情報と結晶構造などの詳しい情報をHRTEMの技術を用いた情報集を行いたいと考えています。