【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.11】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KT1452
利用課題名 / Title
非対称ナノアンテナの作製
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
ナノアンテナ,BIC,センシング,電子顕微鏡/ Electronic microscope,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,フォトニクス/ Photonics,3D積層技術/ 3D lamination technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
村井 俊介
所属名 / Affiliation
京都大学 大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-107:厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置
KT-115:大面積超高速電子ビーム描画装置
KT-203:電子線蒸着装置
KT-234:深堀りドライエッチング装置(1)
KT-301:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
誘電体ナノ粒子の周期構造はフォトニック結晶やナノアンテナと呼ばれ、次世代の光制御技術として研究が進んでいます。これらの構造は周期性に起因する光の強めあい/弱めあいの干渉により、特定の方向へ光を放ったり、特定の方向からの光を閉込めたりすることができます。近年周期構造系の研究トピックの一つに連続スペクトル中の束縛モード(Bound States in the Continuum, BIC)があります。BICは構造内に強く閉込められ、外部に漏れないモード(=光の分布状態)であり、その発生には構造の周期に加え対称性の制御が重要です。単位格子に非等価な格子点を追加することは対称性を調整する簡単な方法ですが、そのような格子、つまり非ブラベ格子において、対称性の崩しかたとBICの起源に関する詳細な検討はなされてきませんでした。
実験 / Experimental
SiO2ガラス基板上にSiH4ガスを原料としてLPCVDを用いてpoly-Si薄膜を作製した。そこにレジスト(ZEP520A)を塗布し、電子線描画(KT-115:大面積超高速電子ビーム描画装置)および現像(ZED-N50)でレジストホールアレイパターンを作製し、電子線蒸着(KT-203:電子線蒸着装置)によりCr(100 nm)を蒸着し、剝離液(ST120)によりレジストを除去することによりCrナノドットパターンを作製した。これをマスクとしてC4F8,SF6ガスを用いたDRIE(KT-234:深堀りドライエッチング装置(1))によりSiナノ粒子アレイを作製し、エスクリーンS24で残留Crを除去した。
結果と考察 / Results and Discussion
本研究では、シリコンナノ粒子の周期的な正方格子を起点として、単位格子内の第2格子点の粒子サイズを調整することにより、非ブラベ格子を作製しました(図1)。これらの構造に光を入射すると、個々のナノ粒子に磁気および電気双極子が励起され、それらが構造周期由来の光回折を介して共鳴する、2つの表面格子共鳴モードを生成します。今回、2番目の粒子のサイズを調整することで2つの表面格子共鳴モードの片方がBICになることを見いだしました。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1:単位格子内の第2格子点の粒子サイズを調整したSiナノ粒子非ブラベ格子
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件