利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.07】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23MS5032

利用課題名 / Title

放射光光渦用光学素子の開発

利用した実施機関 / Support Institute

自然科学研究機構 分子科学研究所 / IMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

放射光、回折,リソグラフィ/ Lithography,リソグラフィ/ Lithography,放射光/ Synchrotron radiation


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

加藤 政博

所属名 / Affiliation

分子科学研究所 極端紫外光研究施設 光源加速器開発研究部門(広島大学)

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

西原 佑

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

高田 紀子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

MS-101:マスクレス露光装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

放射光源により生成される紫外・真空紫外域光渦の特性評価のための各種アパーチャ類の製作をマスクレス露光装置を用いて行った。製作したアパーチャ類は、分子科学研究所極端紫外光研究施設、広島大学放射光科学研究センターにおいて光渦の性能評価に用いた。

実験 / Experimental

放射光源からの光渦に関する我々の研究では、多種多様な形状と大きさのアパーチャを利用する。単なる開口であれば、金属板などを加工して製作することもできるが、例えば三角スリット、すなわち正三角形の各辺がスリットになっているような、閉じた経路を描くスリット状のアパーチャの場合、機械加工的な手法での製作は不可能である。我々の実験は紫外線領域で行うことが多いため、紫外線を透過する溶融石英基板上にクロムを製膜し、開口部分をエッチングして製作することとし、これを装置開発室に依頼した。

結果と考察 / Results and Discussion

光渦はその位相構造がらせん状となっておりその中心に位相特異点が存在する。このような光をダブルスリットや三角アパーチャなどで回折すると、その位相構造の特異性を反映して、特異な回折模様が現れる。その回折模様から光渦のらせん位相構造の巻き方向などに関する情報を得ることに成功した。放射光光渦を実用化するうえで、放射光ビームラインの様々な場所で簡便に特性評価する手法として、回折が有効であることを示すことができた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本製作依頼の一環として、装置開発室職員の指導のもと、広島大学理学部4年生が、自分の卒業研究の実験で使用するアパーチャの一部を製作した。クリールーム内での製作作業などを通じて、フォトリソグラフィに関する知識を身に着けさせることができた。また、放射光光渦の観測結果は、日本放射光学会年会、広島放射光国際シンポジウムにおいて、当該学生がポスター発表を行った


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 西原佑 他、” アンジュレータ光渦の回折実験”, 日本放射光学会年会(JSR2024), 12P-4S (2024)
  2. Y. Nishihara et al., “Diffraction of Optical Vortex from Undulator”, The 28th Hiroshima International Symposium on Synchrotron Radiation, P02 (2024)
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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