利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.15】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KT1219

利用課題名 / Title

静電駆動単結晶シリコンMEMSミラーアレイの作製

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed

キーワード / Keywords

MEMSミラー,同期振動,アレイ,MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,CVD,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,ダイシング/ Dicing,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,3D積層技術/ 3D lamination technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

Amit Banerjee

所属名 / Affiliation

京都大学 大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

大木幹也

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-103:レーザー直接描画装置
KT-205:プラズマCVD装置
KT-212:シリコン酸化膜犠牲層ドライエッチングシステム
KT-218:レーザダイシング装置
KT-235:深堀りドライエッチング装置(2)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究はMEMSチルトミラーの性能向上の際に制約となる鏡面たわみとねじれ梁の信頼性改善のため,ミラー寸法の縮小による高速化・ねじれ梁細線化による低剛性化・ミラーアレイ同期振動による大反射面積化を組み合わせたデバイスを提案する.アレイ同期振動のため,隣り合うデバイスは櫛歯電極を介して静電引力結合しており,連成振動を利用して同期振動させる.このデバイスはミラー剛性を確保しつつねじれ梁を細くするため2段階のBoschプロセスを用いてSOI基板の10 μm厚さのデバイス層上に2 μm角の梁を作製する.ねじれ梁の側には静電櫛歯型アクチュエータが設置され,矩形波電圧を印加することでミラーデバイスを駆動する.

実験 / Experimental

Fig. 1に示す作製プロセスによりミラー部とねじれ梁は同時に作製される.SOIウエハのデバイス層に,プラズマCVD(KT-205:プラズマCVD装置)によりSiO2を200 nm成膜し,ねじれ梁形成部のSiO2をドライエッチング装置(KT-212:シリコン酸化膜犠牲層ドライエッチングシステム)によりエッチングする.その上にレジストをパターニングし,露出したSiO2を再度エッチングする(KT-212:シリコン酸化膜犠牲層ドライエッチングシステム)することでレジスト単層のマスク・レジストと SiO2の 2 層マスクを形成する.
その後,深堀りドライエッチング装置(KT-235:深堀りドライエッチング装置(2))によるBoschプロセスを,Boschプロセス,レジスト除去,Boschプロセスと,2段階にわけて行うことで厚さの異なる構造を作製し,目的厚さのねじれ梁を形成する.
作製したMEMSミラーの振動応答を,マイクロシステムアナライザを用いて計測し動作確認を行った.

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 2は1×2ミラーアレイの作製結果である.Boschプロセス,レジスト除去,Boschプロセスと,2段階にわけて行うことで厚さの異なる構造を作製した.このデバイスをパッケージに実装し、同期振動をマイクロシステムアナライザを用いて測定した結果をFig. 3に示す.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Fabrication process of torsional beam



Fig. 2 Fabricated tilt mirror device



Fig. 3 Fabricated tilt mirror device


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Mikiya Oki, Amit Banerjee, Jun Hirotani, Toshiyuki Tsuchiya, Synchronous vibration of 1×2 torsional micromirror array, The 49th International Coneference on Micro & Nano Engineering (MNE 2023), Berlin, Germany (Sep. 25-28, 2023), pp. 781-782
  2. 大木幹也,Amit Banerjee,廣谷潤,土屋智由,静電駆動単結晶シリコンMEMSミラーの1×2アレイ同期振動,第40回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム,熊本,2023年11月6-8日,8P2-PS-9
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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