利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23CT0129

利用課題名 / Title

生体関連分子の直接的かつ高感度な検出を目指した発光物質の創成

利用した実施機関 / Support Institute

公立千歳科学技術大学 / Chitose IST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

生体イメージング/ In vivo imaging,バイオセンサ/ Biosensor,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

蟹江 秀星

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

CT-005:核磁気共鳴装置(NMR)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

生命科学研究や臨床検査などの場面において、化学反応あるいは酵素反応に起因した発光現象である化学発光や生物発光は、生体関連分子の分析技術に利用されている1, 2)。しかしながら、抗体などを介さずに生体関連分子を高感度に発光検出できる化合物の開発は不十分である。これまでに利用者は、バイオマーカーとして知られるヒトの生体関連分子と混合するだけで発光する化合物を見出したとともに、関連化合物の臨床検査への応用の可能性を示す結果を得ている3, 4)。そこで本研究では、そうした知見を踏まえ、生体関連分子の直接的かつ高感度な検出を実現する発光物質の合成に取り組んだ。

実験 / Experimental

利用者がこれまでに得た知見および過去の文献に基づき、各種カップリング反応などを利用した化合物の合成実験を行った。そして、その合成実験で目的とする化合物が合成できているかを確かめるため、核磁気共鳴装置(NMR)を用いた測定を実施した。

結果と考察 / Results and Discussion

結果として、利用者の合成実験により得られた1つの化合物の1H NMRスペクトルを図1に示す。測定により、目的とした化合物のいくつかが合成できていることを確かめた。合成実験により得られた化合物は、ヒトの生体関連分子などを用いてその発光特性の評価を行い、発光特性と化学構造の関係性についての情報を得ることができた。現在、応用利用により適した化合物を得るべく、新たな化合物の合成を進めている。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. 測定によって得られた化合物の1H NMRスペクトル


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

<参考文献>
1) L.J. Kricka, Analytica Chimica Acta, Vol. 500(2003) p.p. 279-286.
2) H. Kobayashi, M. Ogawa, R. Alford, P.L. Choyke, and Y. Urano, Chem. Rev., Vol.110(2010) p.p. 2620-2640.
3) S. Kanie, M. Komatsu, and Y. Mitani, Int. J. Mol. Sci., Vol. 21(2020) 7516.
4) S. Kanie and Y. Mitani, Anal. Sci., Vol. 38(2022) p.p. 1555-1562.
<謝辞>
装置の利用を補助いただいた公立千歳科学技術大学の伊勢崎政美氏に感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Shusei Kanie, Bioluminescence of (R)-Cypridina Luciferin with Cypridina Luciferase, International Journal of Molecular Sciences, 25, 2699(2024).
    DOI: 10.3390/ijms25052699
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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