利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.23】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23CT0103

利用課題名 / Title

高純度透明ポリマーの作製と透明性評価

利用した実施機関 / Support Institute

公立千歳科学技術大学 / Chitose IST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed

キーワード / Keywords

エリプソメトリ/ Ellipsometry,赤外・可視・紫外分光/ Infrared/visible/ultraviolet spectroscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

谷尾 宣久

所属名 / Affiliation

公立千歳科学技術大学 理工学部 応用化学生物学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

CT-031:屈折率測定装置(プリズムカプラ)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

次世代光技術の実現のために高性能な透明高分子フィルムが必要となっている。また、持続可能社会の実現に貢献すべく、バイオプラスチックや石油由来でない天然素材による透明材料の研究が進んでいる。ここでは、植物由来の透明フィルム(セルロースナノペーパーおよびデンプンフィルム)の透明性(透過率)を評価し、化学構造との定量的関係を検証した。

実験 / Experimental

化学的解繊処理により得られたセルロースナノファイバー(CNF)から作製された透明セルロースナノペーパー(TO-CNP)の屈折率特性を、プリズムカプラを用いて測定した。また、フィルムの透明性(透過率)を紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定した。さらに、種々のデンプンフィルムを作製し、光学特性の評価を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

透明セルロースナノペーパーは高屈折率、低分散、そして高複屈折な透明材料であることが明らかとなった。また、化学的解繊処理をしたCNFから得られたセルロースナノペーパー(TO-CNP)の589nmでの透過率は90.6%であり高透明であることが確認された。我々は、ポリマーの本質的な透明性を、繰り返し単位の化学構造のみから予測するシステムを作成している。透過率予測システムを用いて計算したTO-CNPの透過率は92.9%であり、理論的には更なる高透明化の可能性が示された。セルロースナノペーパーおよびデンプンフィルムは高屈折率、低分散、低熱膨張な透明材料であることが明らかとなった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

1)谷尾宣久,第32回ポリマー材料フォーラム,2BIL03(2023)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 谷尾宣久,「植物由来透明フィルムの光学特性」、高分子学会第32回ポリマー材料フォーラム,2BIL03、令和5年12月1日発表
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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