【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.11】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KT1320
利用課題名 / Title
排熱利用熱電発電モジュールの研究開発
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
BiTeウェハ, 熱電発電素子, チップ化,ダイシング/ Dicing,熱電発電/ Thermoelctric Power Generation
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
南部 修太郎
所属名 / Affiliation
株式会社Eサーモジェンテック
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
トン・バインガルディ
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
現在、地球上で全一次エネルギー供給量の数十%にも及ぶ莫大な排熱が排気されている。排熱の多くは煙道、排水等のパイプを通じて放出されているので、パイプに密着して装着できるフレキシブルな熱電発電モジュールが熱回収効率を上げる上で有効である。我々はこのようなモジュールを実現するために、性能が良く、実用的なバルク結晶を用いたモジュール構成を考案し、研究開発を行っている。このモジュールの試作検討のために、京都大学ナノテクノロジー設備供用拠点の装置を利用した。
実験 / Experimental
熱電素子となるBiSbTeおよびBiTeウェハのダイシング加工を目的として、KT-219:ダイシングソー、KT-221:紫外線照射装置を用いた。ウェハ表面に電極が形成された直径30mmΦ、厚さ 2.0mmのウェハをダイシングテープにマウントし、所定のサイズにスピンドル回転数1万rpm送り速度1mm/secでダイシングを行った。各チップサイズは1.4mm×1.4mmである。ウェハの条件は、電極形成処理タイミングにより3条件あり、かつそれぞれP型(BiSbTe)およびN型(BiTe)に分かれている。また、電極の面内バラツキおよび面間バラツキを評価するため、予めマーキングされた面内5か所に分割してピックアップを行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1に示すように、P型/N型共に電極の剥がれなく、ダイシングを行うことができた。処理タイミングの影響や面内の形成条件差より電極の密着性にバラツキがあると、部分的に電極剥離することが懸念されるが、いずれの条件においても問題はなく、安定した電極密着性が得られていることが分かった。
さらに、得られたサンプルにて断面SEM解析を行うことにより、それぞれの電極において、構成材であるNiおよびSnの膜厚バラツキを評価した。その結果、面内・面間バラツキは想定の範囲内であった。また電極形成後に実施している蛍光X線膜厚測定(XRD)の結果とも相関性高く合致し、電極形成プロセスが安定性良く制御されていること、蛍光X線膜厚測定による工程監視が可能であることが示唆された。今後はこれらの熱電素子を用いて、高性能な熱電発電モジュールの開発を加速していく。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 Wafer after Blade Dicing:(a) The P-type polycrystal BiSbTe wafer with Sn/Ni electrode, including 3 conditions of formation timing.
Fig.1 Wafer after Blade Dicing.:(b) The N-type polycrystal BiTe wafer with Sn/Ni electrode, including 3 conditions of formation timing.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
共同研究者等(Coauther):大阪大学大学院/教授/舟木剛
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件