【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.12】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KT1290
利用課題名 / Title
2次元炭素材料の電気特性解析
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
形状・形態観察,酸化グラフェン,二硫化モリブデン,ナノシート/ Nanosheet
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
宇都宮 徹
所属名 / Affiliation
京都大学 大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
山本快知
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
シリコン表面微細加工法の一つとして,貴金属や炭素材料を触媒とするアシストエッチングが注目されている.当研究室では二次元炭素材料の酸化グラフェン(Graphene Oxide: GO)を触媒として用いた気相中GOアシストシリコンエッチングを報告した[1].本研究では,代表的な層状遷移金属ダイカルコゲナイドであるMoS2を用いた気相中シリコンアシストエッチングを行った.アシストエッチングの反応機構解明と新たな触媒材料探索を行うために,京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の3D測定レーザー顕微鏡を用いた表面形状観察を行った.
実験 / Experimental
Fig.(a)に気相中エッチングの模式図を示す.MoS2バルクから機械的剥離したMoS2ナノシートを(100)配向のp型Si基板状に担持した.MoS2ナノシートが担持されたSi基板をフッ酸またはフッ酸と過酸化水素水からなるエッチング液をPFAビーカーとともにPFA容器に封入し,50 ℃に加熱した.エッチング液から発生した蒸気を試料表面に供給することで気相中エッチングを行った.エッチング後の試料表面形状測定に京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の3D測定レーザー顕微鏡(OLS4000-SAT, オリンパス製)を用いた.
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.(b), (c)に3Dレーザー顕微鏡を用いて取得した気相中エッチング後のSi基板の表面形状図及びラインプロファイルを示す.シート形状の孔が基板表面上に形成されていることが確認された.この結果は,シート被覆部直下の基板が非被覆部と比較して優先的にエッチングされたことに由来しており,MoS2がアシストエッチングの触媒として機能する可能性が示唆された.また,時間経過に従って孔の深さが増加していることから,MoS2の触媒としての機能は4 hの時点では失われていないと考えられる.今後はMoS2を用いたアシストエッチングのエッチング挙動を詳細に調査する予定である.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.(a) A schematic image of vapor-phase etching. (b), (c) 3D laser microscope topographic images and cross-sectional height profiles along the red lines of Si substrate loaded with MoS2 nanosheets after vapor-phase etching at 50 ℃ for (b) 4 h and (c) 16 h, respectively. The etchant was HF (29 mol L-1).
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
参考文献 [1] W. Kubota, et al., ACS Appl. Nano Mater. 5, 11707-11714 (2022)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- Kaichi Yamamoto; Toru Utsunomiya; Takashi Ichii; Hiroyuki Sugimura MNC 2023, 36th International Microprocesses and Nanotechnology Conference, Keio Plaza Hotel Sapporo, November 14-17, , 2023,
- Kaichi Yamamoto; Toru Utsunomiya; Takashi Ichii; Hiroyuki Sugimura MRM2023/IUMRS-ICA2023, Kyoto International Conference Center, December 11-16, , 2023,
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件