利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.11】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KT1271

利用課題名 / Title

環境調和型シリサイド 短波長赤外リニアイメージセンサの開発

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

薄膜,センサ/ Sensor,X線回折/ X-ray diffraction


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

鈴木 基史

所属名 / Affiliation

京都大学 大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

ZHANG XUANWEI

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

高橋英樹

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-310:X線回折装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

Mg2Si(Eg=0.6 eV)は安価で環境に優しい半導体材料として短波長赤外センサーの受光素子として注目されている。これまでにMg2Siのpn接合を用いたダイオードが試作され、波長1.6㎛に受光感度のピークがあることが報告されているが[1]、感度を更に高めるための反射防止膜と波長選択膜の検討はなされていない。本研究では、β-FeSi2を用いた短波長赤外センサーの波長選択膜を開発するため、京都大学ナノテクノロジーハブ拠点施設のX線回折(XRD)装置を利用し、β-FeSi2薄膜の結晶構造を測定した。

実験 / Experimental

サンプルはSi基板上で膜厚約100nmのβ-FeSi2薄膜および石英基板上のβ-FeSi2とSiO2を積層した多層膜でした。X線回折による結晶構造解析では、汎用(中分解能 PB) パッケージ測定を選択し、CuのKα線を使用して実施した。測定では、入射角を0.5°、測定範囲を20°~70°、ステップを0.02°の2θスキャンに基づいて実行した。

結果と考察 / Results and Discussion

XRD分析の結果をFig.1に示した。各サンプルにおいでは,斜方晶β-FeSi2に属するピークが観察された。また、ピークの位置と高さにほとんど違いがなかった。これらの結果より,Si組成がわずかに異なっていても,結晶性に大きな影響を与えないことが分かった

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1. XRD patterns of β-FeSi2 thin film prepared when Psi = 0 and 12 W.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

参考文献:[1] H. Udono et al. 2013 J. Phys. Chem. Solids. 74 311-314.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Xuanwei Zhang, β-FeSi2: A high refractive index candidate material for infrared bandpass filters, Journal of Applied Physics, 134, (2023).
    DOI: doi.org/10.1063/5.0173838
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. チョウ ケンイ、植田 香菜、今泉 尚己、名村 今日子、鵜殿 治彦、鈴木 基史、第84回応用物理学会秋季学術講演会、22a-B202-3、2023年9月。
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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