利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.10】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23OS1059

利用課題名 / Title

ナノ粒子分散ガラスの評価

利用した実施機関 / Support Institute

大阪大学 / Osaka Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

集束イオンビーム/ Focused ion beam,赤外・可視・紫外分光/ Infrared/visible/ultraviolet spectroscopy,ナノ粒子/ Nanoparticles,ハイエントロピー材料/ High entropy material


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

篠崎 健二

所属名 / Affiliation

大阪大学大学院工学研究科ビジネスエンジニアリング専攻

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

OS-127:レーザーラマン顕微鏡
OS-114:RFスパッタ成膜装置(金属成膜用)
OS-102:SEM付集束イオンビーム装置
OS-103:超高精細電子ビームリソグラフィー装置
OS-110:リアクティブイオンエッチング装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ガラスは、その透明性、大量生産性、組成の柔軟性から、スマートデバイスや太陽電池基板などの幅広い用途に使用される材料である。しかしガラスの脆性は大きな課題となっている。その原因の一つは、キズへの応力集中である。ガラスは引っ張り変形に対しほぼ純粋に弾性的に振る舞うため、応力集中によって応力がクラック先端に集中し、クラックが小さな応力で伝播する。ヒュームドシリカとNi(NO3)2の混合物を熱処理後にスパークプラズマ焼結(SPS)で焼結することにより、SiO2ガラスに0.5 vol%のNiナノ粒子を分散させた結果、破壊靭性をおおよそ3倍に向上させることに成功した。この材料の力学特性評価のために、マイクロピラーインデンテーションを試みており、本申請課題ではマイクロピラー作成条件を検討した。

実験 / Experimental

シリカガラス微粒子 (平均粒径12 nm) をNi(NO3)2水溶液に分散させ,スターラーにてよく攪拌した。その後,100℃で脱水、乾燥させた。得られた粉末を600℃でH2中熱処理し、SPSにて30 MPaの加圧下で1100℃にて30 min焼結した。加熱・冷却速度は100℃/minとした。また、比較のためにシリカガラス微粒子を水に分散させて同じ操作を行いSiO2ガラスサンプルを得た。力学特性の計測のため、FIBおよびドライエッチングのそれぞれのプロセスでマイクロピラーの作製を試みた。

結果と考察 / Results and Discussion

FIBで作成したマイクロピラーを図1に示す。ある程度きれいなピラーができているが、作成時間が非常に長いことから、十分な統計量を稼ぐのが困難である。そのためドライエッチングプロセスを利用したマイクロピラー作成を試みている。ガラスサンプル上に~200 nmのCrをスパッタした後、レジストを塗布し、電子線描画した。その後、酸によりCrを除去し、CF4あるいはCHF3-Arガス中でドライエッチングを行った。図2に示す。現状、エッチング条件が最適化できておらず、側面に凹凸ができてしまっているため今後条件検討を進める。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. FIBにより作成したマイクロピラー



図2. ドライエッチングプロセスにより作成したマイクロピラー


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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