利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23OS1047

利用課題名 / Title

低次元金属表面の構造評価と表面電位計測

利用した実施機関 / Support Institute

大阪大学 / Osaka Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

走査型プローブ顕微鏡, 伸縮電極, 金ナノワイヤ


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

野田 祐樹

所属名 / Affiliation

大阪大学産業科学研究所 先進電子デバイス研究分野 関谷研

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

髙根慧至,豊嶋尚美,大島元太

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

和辻 祐規子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

OS-125:走査型プローブ顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

伸縮性電極は生体信号の計測に重要な要素技術の一つであるため、伸び縮みしても抵抗変化の少ない構造を実現する必要がある。ここではエラストマー表面に金ナノワイヤと蒸着金薄膜を重ねた金ナノワイヤ/蒸着金薄膜ハイブリッド伸縮電極を作製し、その表面構造をAFMを用いて評価する。

実験 / Experimental

研究ループが開発した金ナノナノワイヤをシリコーンエラストマーに埋没させた構造を作製した。具体的には合成した金ナノワイヤをろ紙上に堆積させ、その上にシリコーンを塗布、硬化させることで試料を作製した。さらに表面に抵抗加熱で金の蒸着膜を堆積させることで絶対抵抗の低減を試みた。

結果と考察 / Results and Discussion

AFMを用いて金ナノワイヤ/蒸着金薄膜ハイブリッド伸縮電極の表面構造を観察した結果、図に示す結果が得られた。この結果から、金ナノワイヤ/蒸着金薄膜ハイブリッド構造において下層の金ナノワイヤは蒸着金の連続的な薄膜によって完全に被覆されていることが確認された。一方、ハイブリッド 構造の表面は金ナノワイヤに由来すると思われる凹凸も確認できた。別途実施した抵抗計測により、今回作製した金ナノワイヤ/蒸着金薄膜ハイブリッド伸縮電極素子は金ナノワイヤのみの素子と比較してその絶対抵抗が低減し、伸縮性電極の特性が向上していることが明らかとなった。AFM観察と抵抗計測により蒸着金が電子の伝導パスを増やしたことが特性向上の一因であると推察された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


金ナノワイヤ/蒸着金薄膜ハイブリッド構造の表面構造


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 高根慧至、野田祐樹、豊嶋尚美、植村隆文、関谷毅、"新規構造指針によるストレッチャブル金属ナノワイヤ電極の性能向上"、第84回応用物理学会秋季学術講演会(熊本)、2023年9月
  2. Takane Satoshi, Noda Yuki, Toyoshim Naomi, Uemura Takafumi, Sekitani Tsuyoshi, "Performance Enhancement of strechable Gold Nanowire Electrodes by Structual Reformation", 7th International Conference on Advanced Electromaterials, November 2023.
  3. Takane Satoshi, Noda Yuki, Toyoshim Naomi, Uemura Takafumi, Sekitani Tsuyoshi, "Novel Structural Concept for High-Performance Gold Nanowire Stretchable Electrode Toward Ultra-Flexible Biomedical Applications", 2023 MRS Fall Meeting & Exhibit, November 2023.
  4. Takane Satoshi, Noda Yuki, Toyoshim Naomi, Uemura Takafumi, Sekitani Tsuyoshi, "Structual Reformation for High-Performance Strechable Gold Nanowire Elecrtrode", The 27th SANKEN International Symposium, January 2024
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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