【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.12】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23OS1038
利用課題名 / Title
フォトリソグラフィを用いた配向カーボンナノチューブのパターン化
利用した実施機関 / Support Institute
大阪大学 / Osaka Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
メタマテリアル/ Metamaterial,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
林 和輝
所属名 / Affiliation
大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
平木悠太,平原佳織
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
宇宙空間に浮遊する宇宙塵等の微小粒子を宇宙空間で直接捕集し、シームレスに輸送・分析まで行えるデバイスが実現すれば、地球由来の物質で汚染させることなく高精度な解析が実現できる。このような粒子捕集デバイスには、衝撃吸収特性、接着特性が宇宙空間の過酷な環境下で機能することに加え、デバイス自体が捕集対称を汚染させないクリーンな接着機能を有することが求められている。これらの点において配向成長させたカーボンナノチューブ(CNT)からなる人工粘着基材(CNTヤモリテープ)は現有の地球上物質の中では理想的な素材と言えるが、現在ターゲットとしている低速度域(1~10 m/s)で衝突する粒子の捕集率向上が課題である。本研究課題では、低速域での衝突粒子の捕集率向上を目的として、配向CNTに溝パターンの形成を行った。
実験 / Experimental
本研究で用いる配向CNTの合成過程では、シリコン(Si)基板上に成長用触媒として鉄(Fe)薄膜を形成する。このFe層をFig. 1.に図示した工程に従ってパターニングすることで、成長する配向CNTの形状を制御した。具体的な手順を以下に述べる。今回用いたSi基板は、利用者の研究室において、あらかじめバッファー層としてアルミナを10nmスパッタリング蒸着したものを用いた。この基板上に、共用設備のスピンコーターを利用して、プロモータ(HDMS)、レジスト(AZ-5206E)を塗布し、加熱処理を行った。次に、LED描画装置 (PMT製 PLS-1010)を用いてパターンを描画し、現像処理を行った。ここまで処理を行った基板を研究室に持ち帰り、Fe触媒層をスパッタリング蒸着した。その後、再度共用設備を利用してレジストを除去した。この工程によって、パターン描画したレジスト上のFeを選択的に除去でき、結果としてCNT成長基板上に鉄触媒がパターン形成された状態を得た。これを用いて、本研究室所有のCVD装置を用いてCNTを合成した。
結果と考察 / Results and Discussion
パターニングされた触媒層を形成した基板を用いてCNT合成を行った結果、鉄触媒を形成したパターン通りにCNTを高さ数100マイクロメートルまで配向成長させることができ、溝の部分ではCNTが成長しないか、もしくは数10マイクロメートルまで成長が抑制され、溝状パターンが形成できた。様々な幅の溝パターンの合成を試みた結果、この方法であれば幅が数10μm以上あれば着実にCNTに溝を形成できることが確かめられた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件