【公開日：2024.07.25】【最終更新日：2024.05.07】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NI1201

利用課題名 / Title

Fe基ホイスラー化合物における熱電変換特性に関する研究

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋工業大学 / Nagoya Tech.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis（副 / Sub）計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies（副 / Sub）革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

蛍光X線分析, ホイスラー化合物,熱電材料/ Thermoelectric material,資源使用量低減技術/ Technologies for reducing resource usage,未利用資源の有効利用技術/ Technologies for effective utilization of unused resources,熱電発電/ Thermoelctric Power Generation,資源代替技術/ Resource alternative technology

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

井手 直樹

所属名 / Affiliation

名古屋工業大学大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

宮崎秀俊

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

宮崎秀俊

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NI-012：顕微蛍光X線分析装置

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

　Fe基ホイスラー化合物は、1原子あたりの価電子数が6の際にフェルミ準位において鋭い状態密度の落ち込みを有する擬ギャップ的な電子構造を形成する。この擬ギャップ的な電子構造に対して、ホールもしくは電子をドーピングすることにより、フェルミ準位を調整することにより、n型およびp型の熱電変換特性を向上させることが可能である。本研究では、アーク溶解で作成した非化学量論組成および第4元素置換を行ったFe2VAlインゴットに対して、仕込み組成と実際に合成された試料の組成の差異について知見を得るために、NI-012蛍光X線分析装置を用いて組成に対する調査を行った。

実験 / Experimental

　本研究で対象として試料はFe₂V_0.95Al_1.05-xSi_x(0≦x≦0.15)である。この組成になるように構成元素をそれぞれ電子天秤を用いて秤量を行い、その後、アーク溶解炉にて合金インゴットを作成した。合金インゴットは、その後、試料切断機により長方形状に試料を成形した。組成分析は名古屋工業大学に設置されているNI-012顕微蛍光X線分析装置として堀場製作所・XGT-7200VNMにより行った。測定条件としてφ 1.2 mm径のプローブ、Rh管球(加速電圧 50 kV)を用いた。蛍光Xsenn スペクトルから組成の計算は、装置付属のソフトウェアを用いてファンダメンタルパラメーター法により決定した。

結果と考察 / Results and Discussion

　組成分析は各試料、2mm程度離れた個所を計3点ずつ測定を行った。それぞれの点における組成のズレは±0.5 %程度であり、試料内で大幅な組成のズレはないことを確認することができた。しかしながら、軽元素であるAlおよびSiは特性X線の強度が低いため、組成の標準偏差は大きくなる傾向があり、測定時間の最適化が必要である。各試料の組成を比較したところ、仕込み組成の変化に対して、系統的な変化を変化を確認することができた。しかしながら、仕込み組成に対して、軽元素であるAlおよびSiは4 %程度、過大評価される傾向があり、蛍光X線スペクトルから組成を計算する手順の再確認が必要である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations

その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)

本実験で得られた蛍光X線スペクトルはRDEシステムに登録。

成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)

口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.

特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件