【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23OS0036
利用課題名 / Title
火炎噴霧熱分解法により調製した複合酸化物の観察
利用した実施機関 / Support Institute
大阪大学 / Osaka Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,ナノ粒子/ Nanoparticles,コンポジット材料/ Composite material
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
藤原 翔
所属名 / Affiliation
金沢大学 新学術創成研究機構
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
西嶋 雅彦
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
火炎噴霧熱分解法により調製したNi-SiO2-CeO2触媒におけるSiO2の分散状態を明らかにするため透過電子顕微鏡測定およびEDXマッピング測定を行った。また火炎噴霧熱分解法で調製したAg-TiO2触媒におけるAgの分散状態を評価するため透過電子顕微鏡測定を行った。
実験 / Experimental
60wt%Ni/xSiO2(1-x)CeO2触媒を火炎噴霧熱分解法により調製した.xはSiO2とCeO2のモル比である。任意のトリス(2-エチルヘキサン酸)Ce 2-エチルヘキサン酸溶液,酢酸Ni四水和物,ヘキサメチルジシロキサンを総金属濃度が0.2 Mとなるよう,混合比が1:1のメタノールと2-エチルヘキサン酸に混合した.この溶液を噴霧熱分解装置へ3 mL/minで送り,5 L/minのO2分散ガスにより噴霧・燃焼して粒子を得た.得られた触媒は5%H2-Ar流通下500℃で1時間還元し,室温まで冷却した後で測定を行った。
同様に火炎噴霧熱分解法でAg/TiO2触媒を調製した.任意の酢酸銀とTiイソプロポキシドを総金属濃度が0.2 Mとなるよう,混合比が1:1のアセトニトリルと2-エチルヘキサン酸に混合した. この溶液を噴霧熱分解装置へ3 mL/minで送り,5 L/minのO2分散ガスにより噴霧・燃焼して粒子を得た.得られた触媒は空気中350℃で2時間焼成し,室温まで冷却した後で測定を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1に火炎噴霧熱分解法で調製した60wt%Ni/0.2SiO2-0.8CeO2触媒のEDXによる元素マップ画像を示す。Si種は粒子中に均一に分散しており、Ni/CeO2表面に高分散していることが示唆された。粒子表面のSiO2をFig. 2のSTEM像に示す。Si種は非晶質のSiO2であり、NiまたはCeO2表面に存在することが判明した。
Fig. 3に火炎噴霧熱分解法で調製した10wt%Ag/TiO2触媒のSTEM像を示す。サイズが5-10 nm程度のグレーの像が酸化チタン,明るいスポットがAg粒子を表している.Agサイズは1-3 nm程度でありTiO2表面に高分散していることが判明した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 火炎噴霧熱分解によって調製した60wt%Ni/0.2SiO2-0.8CeO2触媒のEDXマッピング
Fig.2 火炎噴霧熱分解によって調製した60wt%Ni/0.2SiO2-0.8CeO2触媒のSTEM像
Fig.3 火炎噴霧熱分解法により調製した10wt%Ag/TiO2触媒のSTEM像
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究の一部はJSPS科研費 22K14534の助成を受けたものです。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
-
Kakeru Fujiwara, Effect of SiO
2
Addition to Highly Loaded Ni on CeO
2
for CO
2
Methanation, Journal of Chemical Engineering of Japan, 57, (2024).
DOI: 10.1080/00219592.2024.2303309
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 藤原 翔, 寺澤 颯輝, "燃焼反応により誘起されるAg-TiO2 間の相互作用が酸化反応活性に与える影響" 第53回石油石油化学討論会(大阪)令和5年10月26-27日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件