【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.12】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23OS0011
利用課題名 / Title
新規耐熱合金中の微細析出物のTEM-EDS分析
利用した実施機関 / Support Institute
大阪大学 / Osaka Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,ハイエントロピー材料/ High entropy material
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
安田 弘行
所属名 / Affiliation
大阪大学 工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
趙研
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
Ni基超合金に代表されるように、組織の複相化は高温強度獲得のための有効な手法である。本研究では、Fe基合金、Ti基合金、ハイエントロピー合金を対象とし、複相化による高温強度の改善を目的とする。その際、析出物の化学組成が強化機構を理解する上で重要な情報となるが、サイズがナノレベルである場合があり、通常のSEM, TEMでは組成分析が困難である。そこで、大阪大学超高圧電子顕微鏡センター保有のJEM-ARM200Fを用いて、析出物の組成分析を実施している。2023年度は主に(bcc/B2)2相組織を形成する耐熱ハイエントロピー合金を対象とした。
実験 / Experimental
AlMo0.5NbTa0.5TiZr合金について、高温から徐冷したところ、bcc相とTi2AlNbを基礎とするB2相からなる2相組織が形成された。そこで、各相の化学組成をJEM-ARM200Fを用いて測定した。
結果と考察 / Results and Discussion
AlMo0.5NbTa0.5TiZr合金では、予想通り、Mo, Ta-richなbcc相と、Ti, Al, Zr-richなB2相から構成されていることがわかった。さらに、同2相組織の配列はNi基超合金のそれと類似し、B2相のマトリックス中にbcc相がcuboidal形状で析出していることが確認された。ミスフィットもきわめて小さいことから、同組織の安定性が高いことが示唆された。さらに、同組織を有する試料を高温にて圧縮試験を行ったところ、例えば800℃にてNi基超合金を凌駕する高強度が得られた。この点について、bcc相も高濃度固溶体であり、B2相の高強度とあわせて高温強度に寄与していることが示唆された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 山田眞子, 趙研, 安田弘行, "AlMo0.5NbTa0.5TiZr耐熱ハイエントロピー合金の相変態挙動と高温力学特性", 日本金属学会春期大会(東京), 令和6年3月12日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件