利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.09】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NI0409

利用課題名 / Title

ケイ酸塩ガラスの 57Fe メスバウアー分光測定

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋工業大学 / Nagoya Tech.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

メスバウアー分光/ Mossbauer spectroscopy,分離・精製技術/ Separation/purification technology,資源循環技術/ Resource circulation technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

助永 壮平

所属名 / Affiliation

東北大学多元物質科学研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

福地唯史,柴田浩幸

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

壬生 攻

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NI-004:メスバウアー分光装置群


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ケイ酸塩融体中の鉄イオンの酸化状態に及ぼす溶融雰囲気および溶融時間の影響を明らかにすることを目的とした。
30mol%Na2O-50mol%SiO2-5mol%Al2O3-5mol%B2O3-10mol%Fe2O3試料(12 g)をアルミナ製の坩堝に入れ、1100℃において大気中または窒素雰囲気下で1~24 h溶融した。溶融後の試料を水冷し、得られた急冷ガラス中の鉄イオンの酸化状態をメスバウア分光分析により評価した。

実験 / Experimental

各試料約120 mgの粉末をシリコーン製真空グリースと練り合わせて純Al箔の間(折りたたみ後の面積15 ×15 mm2)に塗り込み,通常の透過法で室温(~ 27℃)の57Feメスバウアースペクトルを測定した。線源のドップラー速度範囲は±4 mm/sとし、度較正はα-Fe箔標準試料を用いて行った。α-Feのスペクトルの重心位置を速度0 mm/sの基準に設定した。

結果と考察 / Results and Discussion

大気中で1 h溶融した試料のメスバウアスペクトルは、Fe3+が主要な酸化状態であることを示しており、Fe2+の信号は検出限界以下であった。一方で、図1に示したように窒素雰囲気で溶融した同試料のメスバウアスペクトルは少量のFe2+の存在を示していた。また、窒素雰囲気では溶融時間が増加するに伴いFe2+の割合が微増することが明らかになった。融体中の鉄イオンの酸化状態が平衡状態に到達するには24h程度の時間を要すると考えられる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 窒素雰囲気下で24h溶融した試料のメスバウアスペクトル


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)



成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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