利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KU1014

利用課題名 / Title

高純度半導体性単層カーボンナノチューブによる室温動作熱型検出の実現

利用した実施機関 / Support Institute

九州大学 / Kyushu Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

水素貯蔵/ Hydrogen storage,赤外・可視・紫外分光/ Infrared/visible/ultraviolet spectroscopy,ナノカーボン/ Nano carbon,ナノチューブ/ Nanotube


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

John Andrews

所属名 / Affiliation

Royal Melbourne Institute of Technology

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

藤ヶ谷 剛彦,善 文比古

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KU-514:X線回折装置群


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

水素は、再生可能エネルギーの理想的なキャリアや貯蔵庫として注目を集めている。特に水素は、元素の中でも最も軽いため、約35kWh/kgという高いエネルギー密度を有している。しかし気体としての体積エネルギー密度が低いため、加圧または液化する必要があるが、これらのプロセスには高いエネルギーを要する。そのため近年では、多孔質炭素材料内に水素原子またはイオンの形で水素を貯蔵するプロセスに関心が高まっている。中でもグラフェンは、その剝離技術が確立されて以降、しばしば利用されてきたが、多層グラフェンを水素貯蔵材料として利用した例はほとんどなかった。そこで本研究では、多層グラフェンを用いた水素貯蔵材料の開発を目指し、酸化グラフェンを土台とした材料開発を目的とした。そこではじめに、市販の酸化グラフェンの層間距離や酸化度を明らかにするために、ARIM装置のX線回析装置を利用した。

実験 / Experimental

市販の酸化グラフェン0.50wt%分散液(株式会社NSC)を20 mLを0℃で一晩凍らせた後、-45℃、18.6Paで約21時間の凍結乾燥により水を留去することで、固体の酸化グラフェンを得た。得られた酸化グラフェンは、乳鉢ですり潰した後、試料ホルダーにセットし、粉末X線構造解析装置を用いて構造評価を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

XRD測定から、2θ=10°にグラフェンの層間に由来する強い反射ピークが観測された。既存の報告から、用いた酸化グラフェンの酸素含有量は、約45wt%程度だと推察された。また2θ=20°には微弱のピークが観測され、これはグラファイト(002)に対応するピークであり、比較的構造の乱れが小さい低酸化度の領域に由来していると示唆された。この結果を基準として、今後は様々なグラフェン複合体を合成し、ピークシフトや強度変化の観点から層間距離を算出し、水素貯蔵における最適な構造を明らかにする。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る