利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.27】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KT1082

利用課題名 / Title

超伝導体にNbを用いた超伝導検出器MKIDの製作

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

マイクロ波,宇宙背景放射,ミリ波センシング,超伝導検出器,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,超伝導/ Superconductivity


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

鈴木 惇也

所属名 / Affiliation

京都大学 大学院理学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

武藤優真,末野慶徳

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

赤松孝義,諫早伸明

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-103:レーザー直接描画装置
KT-108:レジスト塗布装置
KT-111:ウエハスピン洗浄装置
KT-209:磁気中性線放電ドライエッチング装置
KT-110:レジスト現像装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

宇宙背景放射(CMB)などの微弱なミリ波の精密観測などの分野で、超伝導検出器を用いたミリ波センシング技術が注目されている。 MKID(Microwave Kinetic Inductance Detector)はシリコンウエハ上に超伝導金属を蒸着し、パターニングを行い回路を形成した超伝導検出器である。超伝導薄膜として用いられる材質はAl、NbTiNなど様々なものがあり、求められる要件に応じて選択する必要がある。将来的にミリ波分光回路を搭載したMKIDの開発が求められており、Nbが材料候補に挙がっている。本研究ではその前段階としてNbを用いたMKIDの試作と性能評価を行う。

実験 / Experimental

ナノハブが有する成膜装置を使用してNb超伝導薄膜の製作を行った。サンプルは、
1. 電子線蒸着装置を用いて、通常の真空度でNbをSi基板上に蒸着したもの。
2. 電子線蒸着装置を用いて、通常よりも長時間真空引きを行い真空度を上げた状態で、NbをSi基板上に蒸着したもの。
を用意した。成膜後、ナノハブのリソグラフィ装置を用いて超伝導共振器のリソグラフィを行った。その後、研究室の冷凍機で冷却し、超伝導転移温度とマイクロ波共振器のQ値測定を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

上述1と2のサンプルについては成膜に成功し、超伝導共振器のリソグラフィを行った。1と2のサンプルについて超伝導転移温度を測定したところ、真空度を上昇させることで転移温度が上昇し、膜質の向上が見られた。Q値についても真空度上昇による改善が見られた。一方、低周波領域のノイズに見られる1/fノイズについては文献値よりも高く、さらなる膜質向上が必要となる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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