利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT5057

利用課題名 / Title

水素エネルギー関連金属材料の構造解明

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

スピン制御/ Spin control,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance,水素貯蔵/ Hydrogen storage,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

浅野 耕太

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所 エネルギープロセス研究部門

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

服部峰之、大沼恵美子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-505:固体NMR装置 (SSNMR)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

水素吸蔵合金をはじめとした水素エネルギーに関連した金属材料中の水素・重水素あるいは金属元素等の分散状態およびダイナミクスの解明を進めるため、固体NMR装置を用いた測定・解析を行う。

実験 / Experimental

金属水素化物の標準物質として、MgD2, TiD2, TaD0.48, TaD0.84, HfD1.66, HfD1.952H NMRスペクトルを測定した。 また、軽量ハイエントロピー合金の中でも水素貯蔵材料として期待しているLi8Mg8Al28Ti28Nb28の重水素化前後の試料について、2Hおよび7Li NMRスペクトルを測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

標準物質MgD2, TiD2, TaD0.48, TaD0.84, HfD1.66, HfD1.952H NMRスペクトルを測定した。さらに、Li8Mg8Al28Ti28Nb28の重水素化前後の試料については、2Hおよび7Li NMRスペクトルから重水素化前の合金中のLiは他の合金構成金属元素とよく混合されていたことが分かったが、重水素化後はLiDを生成して少なくてもTiおよびNbといった遷移金属からは離れた構造を持っていることが示唆された。これはLiおよびMgが本来平衡状態においてTiおよびNbとは非混合性であることに起因しており、重水素化の過程においてLiはMgと共にTiおよびNb-richな母相から抜け出して重水素化物を生成したと思われる。水素吸蔵合金としては試料内で相分離を起こすことは好ましくないが、XRDなどでは検出できないほどナノスケールでLiとMgが集まって重水素化物相を生成しているようであれば、構造がひずんで水素放出温度の低下を図れる可能性があり、今後も引き続き他の手法による結果を併せた議論を行っていく。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. H. Hashimoto1, S. Isobe, T. Minami, K. Asano, K. Sakaki, N. Hashimoto, H. Oka, "Synthesis of lightweight high-entropy alloys based on Li-Mg-Al-Ti-M system for hydrogen storage", International Symposium on Metal-Hydrogen Systems (MH2024) (France, Saint-Malo), 2024年5月29日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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