利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.16】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22MS5009

利用課題名 / Title

有機分子変換を駆動・制御する新しい反応システムの構築

利用した実施機関 / Support Institute

自然科学研究機構 分子科学研究所 / IMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies

キーワード / Keywords

有機合成,TEM,不均一触媒


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

奥村 慎太郎

所属名 / Affiliation

自然科学研究機構分子科学研究所錯体触媒研究部門

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

田澤文

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

MS-203:電界放出形透過型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

当研究室では金属触媒を両親媒性高分子に固定化することで、様々な触媒反応の水中での実施を報告している。最近、両親媒性高分子に担持したPdナノ粒子(ARP-Pd)がホウ素還元剤存在下、水中で、触媒的にカルボニル化合物を還元することを見出した。不均一触媒であるARP-Pdは還元反応後に回収、再利用ができるが、わずかに触媒活性が低下する。今回、使用したPdナノ粒子を機器センターのTEMを用いて測定し、収率低下の原因を考察した。

実験 / Experimental

未使用、および、9回のリサイクル実験後に回収したARP-Pdをそれぞれ水に分散し、凍結切片作製用ウルトラミクロトームを用いて厚さ90 nmの超薄切片を作成した。回収した切片を親水処理したエラスチックカーボングリッド (応研商事株式会社、ELS-C10) に載せ、乾燥させた後TEMを用いてPdナノ粒子を観察した (観察倍率:25-100 K)

結果と考察 / Results and Discussion

未使用のARP-Pdと10回の還元反応後のARP-PdのTEMが画像を図1,2に示した。反応後のPdナノ粒子はわずかに凝集しており、その粒子サイズは2.5 nmから6.2 nmに増加した。したがって、再利用実験における触媒活性の低下は、Pdナノ粒子の凝集に起因することがTEM測定によって確認できた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 未使用ARP-PdのTEM



図2 リサイクル実験後のARP-PdのTEM


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Kaili Zhang, Aya Tazawa, Shintaro Okumura, Yasuhiro Uozumi, SOKENDAI Asian Winter School 2022, 2022, 12, 21.
  2. Kaili Zhang, Aya Tazawa, Shintaro Okumura, Yasuhiro Uozumi, 第103日本化学会年会、2023, 3, 24.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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