【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.01】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KU0043
利用課題名 / Title
ナノ合金触媒のガス雰囲気その場電子顕微鏡観察
利用した実施機関 / Support Institute
九州大学 / Kyushu Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,資源使用量低減技術/ Technologies for reducing resource usage,分離・精製技術/ Separation/purification technology,ナノ粒子/ Nanoparticles
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
松村 晶
所属名 / Affiliation
久留米工業高等専門学校
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
福永 裕美
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
山本 知一
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
カーボンニュートラルの実現には、水素などの脱炭素燃料の利用、プラスチックのリサイクル技術の確立が必要であり、そのための高難度反応を可能とする革新的な触媒技術の開発が必要である。ハイエントロピー合金に代表される多元素ナノ合金触媒は、様々な反応サイトを有することから高難度反応を実現する新たな触媒として期待されている。卑金属を含む合金触媒は、大気中ではすぐに表面が酸化されてしまうため、使用前には、活性処理として水素還元が行われる。そこで本研究では、水素還雰囲気中のNiPdPt合金ナノ粒子触媒の形態・固溶状態変化を明らかにすることを目的として、MEMS隔壁型のガスセルホルダーを用いてその場観察を実施した。
実験 / Experimental
フローリアクターを用いて合成したNiPdPt合金触媒ナノ粒子を試料として用いた。ガス雰囲気のその場観察は、MEMS隔壁型のガスセルホルダー(Protochips社Atomosphere 210ホルダー)を用いて、300 ℃の温度で、大気圧のアルゴンガスを1時間フローさせた後に、真空引きをして水素ガスに切り替えて300 ℃から600 ℃の温度まで0.1 ℃/s昇温をさせながらその場観察を実施した。
結果と考察 / Results and Discussion
図1に各温度で撮影したNiPdPt合金ナノ粒子のHAADF-STEM像を示す。図1(a)は、水素還元前のNiPdPt合金ナノ粒子である。STEM-EDSマッピングを行ったところ、表面がNi酸化物で覆われていることが明らかになった。流通ガスを水素に切り替えて、昇温を行ったところ、粒子間の酸化物が還元されて、シンタリングが進行する様子が観察された(図1(b)-(c))。Ni酸化物は、400 ℃付近で還元が進行し、500 ℃以上の温度でシンタリンが著しく進行することが明らかとなった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 各温度でのNiPdPt合金ナノ粒子のHAADF-STEM像.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件