【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.04】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KU0039
利用課題名 / Title
銅イオンをドープしたCdSe及びInP量子ドットの励起子素過程
利用した実施機関 / Support Institute
九州大学 / Kyushu Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,ナノ粒子/ Nanoparticles
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
江口 大地
所属名 / Affiliation
関西学院大学理学部化学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
山田 彩莉
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
前野 宏志
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
コロイド状半導体量子ドット(QDs)を光励起すると、バンドギャップよりも過剰なエネルギーを持つホット電子が発生する。ホット電子の利用は、単接合太陽電池の理論的な効率限界であるショックレー・クワイサー限界を超える可能性があるため、大きな注目を集めている。バルクでは、バンド端へのホット電子の緩和はフォノン散乱を介して起こる。QDsでは、電子構造が離散化しているため、ホット電子の余剰エネルギーがホールへ移動するオージェ冷却を介して進行する 。銅イオンのドーピングは、パルス励起後にQDs内で生成した正孔が、銅イオンへ補足されるため、ホット電子の緩和が遅延することが報告されているが、銅イオンがQDs内でどのように分布しているのかは明らかになっていない。そこで、本研究では銅イオンドープCdSe QDsを合成し、STEM-EDSライン分析を行い銅イオンがQDs内でどのように分布しているかを明らかにする。
実験 / Experimental
ホットインジェクション法によりCdSe QDsを合成し、その後銅イオンのドープを行った。STEM-EDSライン分析は、広電圧超高感度原子分解能顕微鏡 (JEM-ARM200CF, 加速電圧: 80 kV) で行った。
結果と考察 / Results and Discussion
合成した銅イオンドープCdSe QDs (Cu:CdSe QDs) は吸収スペクトル及び発光スペクトル、誘導結合プラズマ発光分析より銅イオンがCdSe QDsにドープしていることが分かった。得られたCu:CdSe QDsのSTEM-EDSライン分析を行った結果、銅イオンがQDs内で偏析しているのではなく、QDsの全体に分布していることが分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究を実施するにあたり、九州大学の前野宏志氏のご尽力を賜りました。ここに深く感謝申し上げる。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 山田彩莉, 江口大地, 玉井尚登, "銅イオンをドープしたInP及びCdSe量子ドットの励起子素過程" 第17回分子科学討論会 (大阪), 令和5年9月12-15日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件