【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.01】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23QS0002
利用課題名 / Title
ガンマ線光子相関時間測定系の開発研究II
利用した実施機関 / Support Institute
量子科学技術研究開発機構 / QST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
放射光/ Synchrotron radiation,メスバウアー分光/ Mossbauer spectroscopy,量子効果/ Quantum effect
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
瀬戸 誠
所属名 / Affiliation
京都大学複合原子力科学研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
増田 亮,山下 拓之,北尾 真司,小林 康浩,太田 英寿
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
三井 隆也,藤原 孝将
利用形態 / Support Type
(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本研究においては、外部磁場およびオングストロームオーダー高精度位置制御による摂動により、コヒーレントガンマ線光子を制御することを目的とし、このような測定の自由度を上げて研究を大きく進展させるために、自由度の高い測定系の開発を実施することを目的としている。
実験 / Experimental
測定は量子科学技術研究機構の専用ビームラインBL11XUに設置されている核モノクロメータを利用して超単色X線を生成し100 μmに集光して実施した。本研究ではシングルラインの原子核共鳴散乱体をピエゾ機構により10 MHz~30 MHz、振幅20 pm~40 pmなどの条件下で駆動させ、これに対応した時間構造を有するコヒーレントガンマ線を生成した。
結果と考察 / Results and Discussion
一般に、電磁波(この場合は14.4 keVのガンマ線)を放出する粒子(この場合は原子核)を正弦波振動(この場合は10 MHz~30 MHz程度)させると、電磁波にはこの振動数および高次振動数が付与された電磁波が生成される。なお、その高次振動数の振幅(割合)は正弦波振動の振幅によって決定される。よって、エネルギー領域において、共鳴励起エネルギーとそれに高次振動数が付与されたガンマ線が生成される。今回の実験で、振動モードを選択することで、高次振動と基本波との分離可能性を示唆する結果が得られた。ステンレスフォイルを貼り付けたPVDフィルムに20 Vの電圧をかけた状態で測定したメスバウアースペクトルをFig. 1に示す。さらに、FeBO3単結晶が外部磁場により量子化軸を数 ns程度の高速スイッチングが可能であることを利用して、入射タイミングに同期させた高速パルス磁場を印加しながらガンマ線をこの単結晶に入射して測定を行った。このような測定に関して、振動子駆動用のファンクションジェネレータおよび高周波アンプからの制御信号入力に開発を行っているインターフェースを用い、外部摂動信号とガンマ線光子との時間‐エネルギー応答測定を行った。これらについての詳細は現在解析中である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 ステンレスフォイルを貼り付けたPVDフィルムに20 Vの電圧をかけた状態で測定したメスバウアースペクトル。
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Hiroyuki Yamashita, Measurement of the sub-nanometer vibration amplitudes using 57Fe synchrotron Mössbauer source, Interactions, 245, (2024).
DOI: 10.1007/s10751-024-01854-9
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- Makoto Seto, Hiroyuki Yamashita, Shinji Kitao, Yasuhiro Kobayashi, Hidetoshi Ota, Ryo Masuda, Kosuke Fujiwara, Takaya Mitsui, "Measurement of the Sub-Nanometer Vibration Amplitudes Using 57Fe Synchrotron Mössbauer Source", XXXVII International Conference on the Applications of the Mössbauer Effect (Cartagena de Indias, Colombia), 令和5年9月6日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件