【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.25】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KT1330
利用課題名 / Title
【試行的利用】アクリル酸エステルモノマーを用いたナノインプリント材料の開発
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
光インプリント,光硬化樹脂,電子顕微鏡/ Electronic microscope,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
蕗田 晋
所属名 / Affiliation
新中村化学工業株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
河嶌佑典,獺越凌平
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
岸村眞治,海津利行,諫早伸明,高橋英樹
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-239:UVナノインプリント装置
KT-301:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡
KT-234:深堀りドライエッチング装置(1)
KT-115:大面積超高速電子ビーム描画装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
当社はアクリル酸エステルモノマーの研究・開発・製造に従事し、それに伴うオリゴマー、ポリマー、およびそれらを配合した機能材料も開発している。アクリル酸エステルモノマーおよび誘導体は、従来から光硬化樹脂として利用され、その特性から光学部材や微細加工に広く活用されている。
近年、高度な微細加工や省エネルギー、工程短縮の観点から、光硬化樹脂を用いた光ナノインプリントに注目が集まっている。当社は光ナノインプリント材料の開発に注力し、Micro Lens Array (MLA)、Wafer Level Optics (WLO)、Diffractive Optical Element (DOE)などの光学部材向けに材料を提供している。
しかし、ナノインプリントの適切な設備と評価手段が不足しており、海外ユーザーの増加に伴い、欧州製インプリント装置(特にEVG社やSUSS社)の導入が進む中、インプリント装置との適性も課題となっている。そこで、今回は京都大学のナノインプリント技術とEVG社製インプリント装置を活用し、インプリント材料の開発を加速させることに期待している。
本課題では、マスターモールドの準備から始まり、インプリントまでの一連の工程を評価し、各工程での課題を洗い出し、評価技術を習得して材料の改善に結びつけることを目指す。
実験 / Experimental
今回は、粘度が異なる2種類の試作品で、インプリント後の断面SEM観察により、パターン形成可能サイズ、樹脂充填性を評価した。
(マスターモールド作成)
利用機器: KT-115 ⼤⾯積超⾼速電⼦線描画装置、KT-234 深堀りドライエッチング装置
基材: 6インチシリコンウエハ
形状: L/S 50、100、250、500nm
Pillar Φ100nm
(Space 200nm)、Φ250nm (Space 250nm)、Φ500nm (Space 500nm)これらを一組とし、深さ 50、100、250、500nmで作成。
使用薬剤: NEB22A (住友化学工業社製)、AquaSave
57xs (三菱ケミカル社製)、SD-1 (トクヤマ社製)
(インプリント)
利用機器: KT-239 UVナノインプリント装置
モールド: 上記マスターモールドからレプリカモールドを作成しインプリントを実施
基材: 4インチシリコンウエハ
加工条件: UV-LED 365nm、15mW/cm2×300秒
インプリント材料
試作品A: 粘度 2300mPa・s
(25℃)
試作品B: 粘度 500mPa・s (25℃)
比較: 装置専用材料 EVGNIL UV/A2 (EVG社製)
結果と考察 / Results and Discussion
これらの材料を4インチのシリコンウエハ上に均一な1μmの膜厚になるようにスピンコートし、UVナノインプリント装置を用いてインプリントを実施した。超⾼分解能電界放出形⾛査電⼦顕微鏡を用いて、評価観察した。高粘度の材料(試作品A)において、アスペクト比が高い形状(100nmおよび500nmの深さ)では、充填不良が発生する傾向が観察された。500mPa・s(25℃)の材料では充填不良が観察されなかったため、粘度が一つの有用な指標であると推察された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 L&SとPillarのインプリント実験結果一覧
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件