利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.08】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23TU0142

利用課題名 / Title

高密度、高応力を有した窒化珪素膜の開発

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

Silicon-based materials and devices,MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,センサ/ Sensor,CVD,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

平木 利幸

所属名 / Affiliation

北陸電気工業株式会社

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

庄子 征希

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-151:LPCVD


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

酸化珪素膜を有したシリコンウェハ上にLP-CVDによる窒化珪素膜を堆積することで、応力方向が反する両膜においてバランスが均等である状態で、且つ成膜した窒化珪素膜によってシリコンに対するアルカリエッチングマスクとなる特性を有する窒化珪素膜を成膜することを目的とする。
実験の進め方は以下の通りである。
①LP-CVDによる窒化珪素膜の応力確認後、酸化珪素膜と応力バランスが取れる窒化珪素膜厚を決定。
②決定した酸化珪素膜厚上に窒化珪素膜を形成した状態で水酸化カリウムに浸漬し、エッチピット等の膜欠陥程度を確認。

実験 / Experimental

① 東北大学試作コインランドリ(以下、試作コインランドリ)内のLP-CVDを用いて窒化珪素膜(以下、SiN膜)を形成したシリコンウェハの膜応力を確認し、保有している酸化珪素膜(以下、SiO2膜)厚上に成膜するSiN膜厚を決定する。尚、SiO2膜は熱酸化仕様による。
SiN膜の成膜条件は装置コンディションを保つ理由から試作コインランドリ指定のガス流量比、圧力、温度を使用し、所定時間ベアウェハへの成膜を実施した。成膜後膜厚、屈折率、応力を測定し、成膜レート、屈折率、応力に関しては目標値規格内である事を確認した。
② ①で得られた成膜レートと応力からSiO2膜厚と応力バランスが取れる膜厚を決定し、SiO2膜上への成膜を実施した。LP-CVDにて成膜されたSiN膜は非常に緻密な膜となる為、アルカリエッチング溶液に対して非常に選択性が高い事からシリコンのエッチングマスク材として利用されている。マスク材としての機能が十分であるかを評価する為、85℃-30wt%の水酸化カリウム水溶液に4時間浸漬させシリコンに加わるエッチピット等の欠陥を確認した。

結果と考察 / Results and Discussion

① 試作コインランドリ指定の成膜条件【ガス流量比 SiH2Cl2:NH3 = 40:400 (sccm), 圧力 40 Pa, 温度 760℃(炉内3点AVG)】における成膜レートは43.0~46.1 Å/min、屈折率は2.000~2.003であり、目標値規格内である事を確認できた。応力に関しては評価数(n=4)における評価結果が700~920 MPa内に位置したが、目標としていた値からは少し低い結果となった。
② ①で得られた応力値を元に、SiN膜の厚さを決定しSiO2膜上への成膜を実施した。成膜後、85℃-30wt%の水酸化カリウム水溶液に4時間浸漬させウエハ両面のエッチピット等の欠陥を確認した所、φ4インチウエハ内における単位面積□2.5 mm毎のエッチピットサイズ >φ10μm の欠陥発生率は平均1.1%であり、実用的なSiN膜のエッチングマスクとしての効果が得られた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

なし


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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