【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.17】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23TU0128
利用課題名 / Title
導電性繊維
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
導電性高分子, 繊維,集束イオンビーム/ Focused ion beam
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
岡野 秀生
所属名 / Affiliation
エーアイシルク株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
及川飛鳥
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
兒玉裕美子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
弊社では布に導電性高分子を塗布・加工して作る導電性繊維の研究を行っている。この導電性繊維は導通が良く、柔軟性に優れているので心電の測定機器などのセンサーとしての利用が可能である。この導電性繊維の性能は付着する導電性高分子の形状・密度などの影響を受けると考えられる。そこで今回の実験では各種条件で作製した導電性繊維の表面状態をFIB-SEM(Versa3D)で観察し、導通と表面状態にどのような相関があるのかを調査した。
実験 / Experimental
導電性高分子を形成する試薬(加工剤)にはいくつかの種類が存在し、種類ごとに表面状態が変化するのかを調査した。特にFIB-SEMで観察されるであろう導電性高分子の膜がどのような状態で繊維に付着しているのかを加工剤ごとに調査した。サンプル作製①基材となる布を準備②加工剤となる試薬を準備(加工剤A〜Eと呼称)③布に加工剤を塗布・加工④完成したサンプルをFIB-SEMで表面観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
今回の実験で使用する加工剤によって繊維に付着する導電性高分子の形状が大きく異なることが判明した。加工剤AやDなどのバインダーが類似している加工剤は同じような表面状態であり、リファレンス(加工剤なし)との違いはあまり見られない。一方で加工剤BやCは繊維表面に導電性高分子がベッタリと塗り付けられた様な状態であり、基材である繊維を覆っている様に見える。加工剤の種類と成分によりその繊維状態が大きく変化することがわかったが、性能に関してはほとんど差が生じていない。特に導電性素材の良し悪しを評価するシート抵抗は全ての加工剤で差があまり見られない。洗濯や対摩耗試験などの耐久性試験に影響が見られる可能性があるので、今後はその実験も検討したい。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1:リファレンス(加工剤)のSEM画像
図2:加工剤A
図3:加工剤B
図4:加工剤C
図5:加工剤D
図6:加工剤E
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件