利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.28】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23TU0125

利用課題名 / Title

表面増強ラマン散乱を利用した超高感度バイオケミカルセンサーチップの開発

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials

キーワード / Keywords

表面増強ラマン散乱,局在表面プラズモン共鳴,バイオセンサ/ Biosensor,スパッタリング/ Sputtering,フォトニクス/ Photonics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

内野 俊

所属名 / Affiliation

東北工業大学工学部電気電子工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

戸津健太郎,森山雅昭

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-158:芝浦スパッタ装置(加熱型)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

表面増強ラマン散乱(SERS)は、金属粒子表面に吸着した分子のラマン散乱強度が局在表面プラズモン共鳴によって1011倍以上にも増強する現象で、単一分子を高感度かつ迅速に検出できる技術として近年注目されている。そこで、我々は感染症やガンなどの診断や食品検査を簡便に検査することができるバイオケミカルセンサーチップを作製することを目的として表面増強ラマン散乱基板の作製を行った。

実験 / Experimental

自動搬送芝浦スパッタ装置を用いて、Siメンブレン上に膜厚20nmのAg薄膜を室温で堆積し、Ar中でアニールすることによりAgナノドットを形成した。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 1にSiメンブレン上に形成したAgナノドットのSEM写真を示す。Fig. 1(a)はSiO2膜上に形成した試料の結果である。直径約100nmのナノドットが形成されていた。Fig. 1(b)はSi3N4膜上に形成した試料の結果である。ナノドットが形成されず、アイランド状になった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 SEM images of Ag nanodots on (a) the SiO2 film and (b) the Si3N4 film


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 衡彦君, 相澤佳乃, 濱田佑希乃, 熊谷龍馬, 葛西重信, 吹留博一, 佐藤昭, 尾辻泰一, 内野俊, “表面増強ラマン分光法を用いたバイオケミカルセンサの改善”, 第84回応用物理学秋季学術講演会, 熊本城ホール, 2023年9月21日.
  2. Y. Heng, R. Kumagai, S. Kasai, H. Fukidome, A. Satou, T. Otsuji, and T. Uchino, “Development of Graphene-Based SERS Substrates for Enzyme-Linked Immunosorbent Assay (ELISA)”, ChinaNANO 2023, 4P-005, Beijing, Aug 26-27th, 2023.
  3. T. Uchino, Y. Heng, R. Kumagai, S. Kasai, H. Fukidome, A. Satou, and T. Otsuji, “Graphene-based surface-enhanced Raman spectroscopy (SERS) for enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)”, SPIE Photonics WEST 2024, 12860-7, San Francisco (USA), Jan 28th, 2024.
  4. 衡彦君, 相澤佳乃, 濱田佑希乃, 吹留博一, 唐超, 佐藤昭, 尾辻泰一, 内野俊, “グラフェン表面増強ラマン散乱(G-SERS)基板の高性能化”, 71回応用物理学春季学術講演会, 東京都市大学, 2024年3月22日.
  5. 関 宏信、内ケ崎 新之介、田村 紘、 唐 超、佐藤 昭、吹留 博一、末光 哲也、内野 俊、瀧田 佑馬、南出 泰亜、尾辻 泰一, “三次元整流効果を導入したグラフェンレクテナFETによる高感度THz波検出の提案”, 信学技報, vol. 123, no. 312, ED2023-64, pp. 52-57, 2023年12月.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:1件

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