利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23TU0042

利用課題名 / Title

多元素系合金の調製

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

ハイエントロピー合金,二次電池/ Secondary battery,燃料電池/ Fuel cell,電子顕微鏡/ Electronic microscope,水素貯蔵/ Hydrogen storage,全固体電池/ All-solid battery,ナノ粒子/ Nanoparticles


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

伊沢 頼昭

所属名 / Affiliation

有限会社湘南技研 検査課

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

早坂浩二

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-520:透過電子顕微鏡
TU-503:超高分解能分析電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

省エネルギー・省電力で温室効果ガスの排出量が少ない方法で5元素(Pt、Cu、Fe、Cr、Ni)を含有したナノ粒子をカーボン粉末へ担持する方法としてドライプロセス法の一つであるアークプラズマ蒸着源を用いて、カーボンニュートラルな合成法から5元素の含有したハイエントロピーアロイナノ粒子触媒の作製を行ない、観察、測定を行なった。

実験 / Experimental

1台の真空装置にアークプラズマ蒸着源を3台設置し、真空装置内のカーボン粉末にPt、Cu、Feを蒸着、その後、PtにCr、CuにNiを交換し、再度蒸着を行ない、その試料をTEM観察装置(JEM-2100PlusおよびTitan Probe Corrector)を用いて形態観察し、EDSマッピング分析を行なった。

結果と考察 / Results and Discussion

図1のカーボン粉体上のハイエントロピーアロイナノ粒子のTEM-EDSマッピング、 EDSマッピング像からPt、Cu、Fe、Cr、Ni元素が観察されており、1つのナノ粒子に5つの元素が含有されていることが確認され、アークプラズマ蒸着源を使用してのハイエントロピーアロイナノ粒子合成に成功したと考えている。このアークプラズマ法は現状での蒸着方法としてカーボンニュートラルな省エネルギー・省電力のプロセスと考えられ、環境に寄与する水素化触媒、アンモニア合成触媒さらに二酸化炭素還元触媒、水電解触媒等の触媒開発に使用出来ると考えられる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. EDSで取得したカーボンと5元素の画像


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

(謝辞)この度のTEM観察は、貴学のマテリアル先端リサーチインフラ事業の支援事業(課題番号〔ARIM〕:JPMXP1223TU0042)を活用させていただいたことに深く感謝いたします。また、TEM観察だけでなく、そのTEM像への適切なコメント、評論いただきました東北大学金属材料研究所 材料分析研究コアARIM事業班 学術研究員 早坂浩二様に深く感謝いたします。 (参考文献) 1) 阿川 義昭, 「同軸型真空アーク蒸着源によって形成されたナノ粒子の触媒の特性」New Glass, Vol.30, No.115, 2015,p57-62 2)Yoshiaki Agawa, Masayuki Kunimatsu, Takeshi Ito, Yasutaka Kuwahara, andHiromi Yamashita, ECS Electrochemistry Letters, 4(10)F57-F60 (2015) 3)Yoshiaki Agawa, Hiroyuki Tanaka, Shigemitsu Torisu, Satoshi Endo, Akihiro Tsujimoto, Narishi Gonohe, Victor Malgras, Ali Aldalbahi, Saad M Alshehri, Yuichiro Kamachi, Cuiling Li and Yusuke Yamauchi, Sci. Technol. Adv. Mater. 16 (2015) 024804 (7pp) 4)田邉栄司 「貴金属担持触媒の3次元元素マップ」広島県立総合技術研究所西部工業技術センター研究報告 No.61 (2018) 5) 石原顕光,杉野 修, 「 水素エネルギーシステムにおける酸素電極反応」水素エネルギーシステム Vol.41(1),7-15 (2016)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 化学工業日報23年6月8日2面にてプレリリースしました。
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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