利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23TU0013

利用課題名 / Title

圧電MEMSデバイスの応用研究

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

アクチュエーター/ Actuator,MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,スパッタリング/ Sputtering,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,光リソグラフィ/ Photolithgraphy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

鈴木 裕輝夫

所属名 / Affiliation

東北大学マイクロシステム融合研究開発センター

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

上路 輝希,井伊 隼平,太田 健太

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

森山 雅昭

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-159:芝浦スパッタ装置(冷却型)
TU-310:レーザ/白色共焦点顕微鏡
TU-206:アルバックICP-RIE#2
TU-058:マスクレスアライナ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

圧電MEMSスピーカは消費電力が小さく,小型化を実現できることからTWS(True Wireless Stereo)イヤホンなどのオーディオ機器のドライバーユニットとして注目されており,これまで高く平坦な音圧レベル(SPL)と低い全高調波歪特性(THD)を得ることを目指し研究がなされてきた。 我々は, PZT薄膜を用いたアクチュエータとシリコンーパリレン振動板を同一の基板上に構成し,ピストン型振動と閉じられた振動板による空気漏れの防止を実現する圧電MEMSスピーカを提案し,試作研究を行う。

実験 / Experimental

東北大学試作コインランドリの装置を用いて、集積化を必要としない同一基板上に PZTアクチュエータとシリコンーパリレン振動板を構成するデバイスの作製プロセスを開発した.図1に製作したデバイスの構造を示す.図2に設計したデバイスの平面図を示す.スピーカ形状のものと,その基礎となるカンチレバー型アクチュエータを設計した.

結果と考察 / Results and Discussion

2 ㎛厚のPZTを用いた板ばね構造のアクチュエータが中央の振動板を振動させることで音圧を発生させる.また,5 ㎛厚で成膜したパリレン膜で基板全体を覆うことでアクチュエータと振動板の隙間からの空気漏れを防ぐ.隙間部分のパリレンには振動板の振幅を増大させるためにコルゲート構造を設け,アクチュエータ振動時にコルゲートを伸縮させる.図3にプロセスフローを示す.デバイスの製作は2 cm角のSOI基板を用いて行った.完成したデバイスを図2(c)に示す.2 ㎛厚のPZTを用いた板ばね構造のアクチュエータが中央の振動板を振動させることで音圧を発生させる.また,5 ㎛厚で成膜したパリレン膜で基板全体を覆うことでアクチュエータと振動板の隙間からの空気漏れを防ぐ.隙間部分のパリレンには振動板の振幅を増大させるためにコルゲート構造を設け,アクチュエータ振動時にコルゲートを伸縮させる.図3にプロセスフローを示す.デバイスの製作は2 cm角のSOI基板を用いて行った.完成したデバイスを図3に示す.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1.同一基板上のPZT薄膜アクチュエータとシリコンーパリレン振動板からなるスピーカの断面図



図2.製作したデバイス (a)カンチレバー構造のデザイン(b)スピーカ構造のデザイン (c)完成したデバイス



図3. 製作のプロセスフロー


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

上記報告以外に,本課題申請で開発を行ってきたDUV-LED向けSi-PKGが小規模生産を行うことができた。技術支援員の日々の支援に感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Hirofumi Chiba, DUV-LED packaging using high density TSV in silicon cavity and laser-glass-frit-bonded UV transmitting glass cap, Sensors and Actuators A: Physical, 344, 113700(2022).
    DOI: 10.1016/j.sna.2022.113700
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I033244433
  2. https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I033243751
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:1件

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