利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KT1217

利用課題名 / Title

熱流束を直接測定する積層センサの開発

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials

キーワード / Keywords

熱流束センサ, 熱流束較正,SU-8,センサ/ Sensor,スパッタリング/ Sputtering,光リソグラフィ/ Photolithgraphy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

出島 一仁

所属名 / Affiliation

滋賀県立大学 工学部機械システム工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

井本匡哉

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

諫早伸明

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-104:高速マスクレス露光装置
KT-201:多元スパッタ装置(仕様A)
KT-202:多元スパッタ装置(仕様B)
KT-107:厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置
KT-110:レジスト現像装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

伝熱研究では熱流束を精度良く測定することが重要となるが,そのためには熱流束センサの較正技術が必要となる.しかしながら,保護熱板法などの従来の較正技術では,適用できるセンサ形状が限られることや較正に時間がかかるといった問題がある.そこで本研究グループでは,加熱空気噴流を用いた簡便な熱流束較正を提案している.ここでは,加熱空気噴流によって付与する熱流束の絶対値を求めるための標準センサとして,薄膜温度センサを積層させた熱流束センサを開発する.

実験 / Experimental

温度センサとしては高感度測定が可能な測温抵抗体を利用し,材質は化学的に安定な白金とする.白金測温抵抗体を絶縁層を介して積層させることで,温度差を捉え,熱流束を測定する.ここで,温度差を捉えるためには中間層にある程度の熱抵抗が必要となるため,熱伝導率の低いSU-8(熱伝導率約0.2W/(mK))を利用した.また,測温抵抗体は通電加熱によって既知の熱流束を生じさせることが可能であるので,その自己発熱を用いて較正を行い,定量性を担保した.
加熱空気噴流による熱流束較正では,センサ材質によらず等しい熱流束を付与できることが重要となる.そこで,異なる金属部材を基板としてセンサを製作することで,噴流が基板材質によらず等しい熱流束を付与できるかを調査した.

結果と考察 / Results and Discussion

SUS304,真鍮,銅,アルミを基板として,それぞれ積層型熱流束センサを製作した(図1).機械的に研磨した基板表面に10ミクロンのSU-8を成膜することで,センサと基板間に十分な絶縁を確保することができた.下層のセンサを成膜後,10ミクロンのSU-8を中間層として形成し,その上に上層のセンサ層を成膜した.しかし,一部のセンサでは上層のセンサ層が剥がれるという問題が生じた.また,センサ層のパターニング用レジストにはZPNを用いたが,現像時に設計値の線幅より太くなってしまう問題も生じた.この原因は不明であるが,露光量やPEBなどの条件を調整する必要があると考えられる.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig.1 Heat flux sensors


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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