利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KT1106

利用課題名 / Title

低損失微小共振器の作製(2)

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

光導波路, 光周波数コム,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,ダイシング/ Dicing,フォトニクス/ Photonics,3D積層技術/ 3D lamination technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

久世 直也

所属名 / Affiliation

徳島大学 ポストLEDフォトニクス研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

西本健司

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

井上良幸

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-209:磁気中性線放電ドライエッチング装置
KT-219:ダイシングソー
KT-230:UVオゾンクリーナー・キュア装置
KT-333:触針式段差計(加工評価室)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究では光集積回路の新規光源として注目されるマイクロ光周波数コム(マイクロコム)[1]の開発を目指している。マイクロコムは従来の光周波数コムが抱える課題(サイズや価格)を解決しうる光周波数コムであり、マイクロコムにより、光周波数コムの長所である“超精密”と“光集積”が融合し、新規応用が実用に近い形で開拓されることが期待されている。マイクロコムの発生には低損失の光導波路を構成する微小共振器が必要である。本課題では、これまで低損失微小共振器作製のプロセスのうち、エッチング後のレジスト除去の方法について検討を行った。

実験 / Experimental

以下の手順に従って、微小共振器を作製とレジスト除去を行い、作製した微小共振器をSEMで観察した。①i-lineステッパーで形成した、レジストパターンが描写されたウエハを破片化したものをUVオソンクリーナー・キュア装置でUVキュアを行う。②磁気中性線放電ドライエッチング装置でTa2O5にレジストパターンを転写する。③レジストの除去の手法として、次の6通りを行う。(A)アッシング+SPM. (B) アッシング. (C) SPM. (D) アッシング+SPM+アッシング. (E) SPM+アッシング. (F) SPM+アッシング+SPM. ③徳島大学にあるFE-SEMで微小共振器を観察する。

結果と考察 / Results and Discussion

(A) – (F)のうち(B), (C), (E)でレジスト除去した時の導波路の上面(+一部側面)の様子を図1に示す。アッシングのみで除去した時(図1(a))は多少の凹凸を持った、絨毯をまとったような様子が観測された。SPMのみで除去した時(図1(b))は多少のデポ物が観測された。SPMの後にアッシングを加えた時はSPMのみの時に比べてデポ物が減ったように感じる。また、絨毯のようなものは観測されたなかった。このことから綺麗にレジストを除去するにはSPMにアッシングを加えたものがよいのではと考えている。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Figure 1. The top of the waveguide when the photoresist is removed by ashing (a), SPM (b), and SPM + ashing (c).


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

参考文献:[1] T. J. Kippenberg et. al, Science 361, eaan8083 (2018).


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Hiroki Kitora, Mayu Funakoshi, Kenji Nishimoto, Kaoru Minoshima, and Naoya Kuse, “Wafer-scale fabrication of high-Q Ta2O5 microresonator,” Optica Advanced Photonics Congress 2023, July 2023.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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