【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.31】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KT1104
利用課題名 / Title
カーボンナノチューブ薄膜の基礎物性評価
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials
キーワード / Keywords
形状・形態観察,マテリアルサイエンス,エネルギー関連技術,環境技術,カーボン材料,ナノカーボン/ Nano carbon,ナノチューブ/ Nanotube
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
西原 大志
所属名 / Affiliation
京都大学 エネルギー理工学研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は直径が数ナノメートルの炭素ナノ円筒物質である。優れた熱光物性を有しており、それを活かしたデバイス応用研究が国内外で盛んに行われている。最近、我々は構造が揃ったSWCNTでできた薄膜を作成し、光学素子応用に不可欠な複素屈折率を報告した(T. Nishihara et al., Nanophotonics 2022)。SWCNT薄膜の光吸収波長は、共振器を組み合わせ、励起子ポラリトンを形成することで制御可能である。この時、SWCNT薄膜の厚さが重要で、先行研究では量増しのためにポリマーを混合しているが、耐熱性が低いことが課題である。本研究では、高耐熱絶縁体である窒化ホウ素ナノチューブ(BNNT)と混合したSWCNT膜を作製し、励起子ポラリトン形成に十分な膜厚になるかを調べた。
実験 / Experimental
シリコン基板にSWCNT–BNNT薄膜を設置し、触針式段差型を使って、SWCNT-BNNT薄膜表面とシリコン基板の段差を測定し、薄膜の厚さを評価する。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1に膜厚測定結果の一つを示す。SWCNT–BNNT薄膜の厚さは4 µm弱の厚さになることがわかった。既報の複素屈折率を考慮すると、原理的に、励起子ポラリトンによる中赤外域の波長制御が可能になるほどの厚さになっていている。原料の量を調整することによる膜厚制御が期待され、今後はSWCNTの光吸収波長に合わせた膜厚を検討する。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Thickness measurement of SWCNT–BNNT membrane
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
CREST (JST) 「ナノ物質科学を基盤とするサーモエキシトニクスの創成」(宮内雄平 代表)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- T. Nishihara, ICNN2023, 2023年4月19日
- 西原大志, 第17回光物質科学研究討論会, 2023年6月3日
- 西原大志, 日本熱物性学会 セミナーシリーズ, 2023年6月30日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件