利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.01】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NR0053

利用課題名 / Title

αガラクトシルセラミド多糖配糖体アナログの自己組織体の研究

利用した実施機関 / Support Institute

奈良先端科学技術大学院大学 / NAIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials

キーワード / Keywords

ナノキャリア、生理活性物質、TEM,電子顕微鏡/ Electronic microscope,抗菌・抗ウイルス材料/ Antibacterial/antiviral materials


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

小山 靖人

所属名 / Affiliation

富山県立大学 工学部医薬品工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NR-203:200kV透過電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

α-ガラクトシルセラミド(GalCer)は、抗腫瘍性天然物であるagelasphin-9bの構造活性相関により、抗癌剤の候補品として開発された合成糖脂質である。GalCerはナチュラルキラー(NK)T細胞研究の標準試料として長く使用されている。これまでにGalCerの水中での自己組織化挙動について協同研究を実施し、論文として報告している。今回GalCerの多糖配糖体アナログを合成し、その自己組織化挙動についてCAC、サイズ、モルフォロジーをy評価することで、自己組織化における糖鎖長の影響を明らかにすることを目標とした。そこで今回、GalCerの多糖配糖体アナログからなる自己組織化体の形状を評価すべく、TEMを依頼測定したので結果を述べる。

実験 / Experimental

ガラクトース型環状サルファイトの開環重合により、GalCerの多糖配糖体アナログを新規に合成した。TEMグリッドとしては, TEMグリッド(JEOL社製、製品番号:PartsNo.780111621)を使用した。CAC以上に調製した測定サンプルの純水溶液2.0 mLをTEMグリッド上にマイクロピペットを用いて滴下した。溶液とグリッドを1分間接触させた後、余分な水分をろ紙で吸い取った。その後、純水2.0 mLをTEMグリッド上にマイクロピペットを用いて滴下した。溶液とグリッドを1分間接触させた後、余分な水分をろ紙で吸い取った。またその後、pHを7に調整したリンタングステン酸2.0 mLをTEMグリッド上にマイクロピペットを用いて滴下した。溶液とグリッドを1分間接触させた後、余分な水分をろ紙で吸い取った。その後TEM測定をJEOL製JEM-2200FS(TEM)を用いて実施した。

結果と考察 / Results and Discussion

GalCerの多糖配糖体アナログが水中で形成する自己組織化体のモルフォロジーをTEMで直接観測した結果、自己組織化構造は糖鎖長に応じて大きく異なることが明らかとなった。また観測された組織のサイズは動的光散乱で得られた流体力学半径の結果と良い一致を示した。以上の結果はこれまでの実験・測定の妥当性を裏付ける重要な証拠であると考えている。今後の研究においても、本装置の活用が極めて有効であることが分かった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

謝辞:本測定はNAISTの技術職員の藤原正裕氏に御担当いただきました。この場を借りて, 深く感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る