利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.23】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NU0432

利用課題名 / Title

安定な有機中性ラジカルを基盤とする機能性物質の開拓

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋大学 / Nagoya Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

二次電池/ Secondary battery,質量分析/ Mass spectrometry


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

村田 剛志

所属名 / Affiliation

愛知工業大学 工学部応用化学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

林 育生,鳥居 実恵

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NU-001:全自動元素分析装置
NU-018:MALDI TOF型質量分析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

縮合多環構造を有する安定な有機中性πラジカルを設計・合成し、その特異な電子構造に由来する新奇な電子物性・機能を探索する。具体的には、我々が独自に開発したトリオキソトリアンギュレン中性ラジカルを基盤として、π共役系を拡張したもの、ヘテロ原子で置換したもの、オリゴマー化したものを設計・合成し、その構造・物性・機能を解明する。

実験 / Experimental

当研究室で設計・合成した有機中性ラジカルおよびそのラジカル前駆体であるアニオン塩について、元素分析および高分解能質量分析計をもちいた構造決定を試みた。元素分析はTOT二量体の中性ジラジカルの粉末サンプルについて行なった。高分解能質量分析についてはTOT二量体の中性ジラジカルおよびジアニオン塩について、それぞれnegative modeにて測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

元素分析では、TOT二量体の中性ジラジカルに結晶化溶媒を組み合わせることで良好な一致を示す結果が得られた。また、高分解能質量分析では中性ジラジカルおよびジアニオン塩のいずれの場合も理論値と良い一致を示す結果が得られた。これらのことを総合的に判断して、本研究で望むTOT二量体の中性ジラジカルが得られていることが確認された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

元素分析では林 育生様に測定をしていただきました。また、質量分析では鳥居 実恵様に技術指導をしていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Tsuyoshi Murata, Spin–spin interaction in a highly stable neutral diradical: σ-boned dimer of trioxotriangulene, Chemistry Letters, 53, (2024).
    DOI: 10.1093/chemle/upae030
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 村田剛志・土井彩月・古川 貢・森田 靖, “ベンゾ縮環型トリオキソトリアンギュレン誘導体の電子スピン物性”, 日本化学会第104春季年会, 2024年3月18–21日, 日本大学 船橋キャンパス, 口頭A講演
  2. 高塚海翔・村田剛志・森田 靖, “ヘリセン連結型トリオキソトリアンギュレン二量体の合成研究”, 第54回 中部化学関係学協会支部連合秋季大会, 2023年11月11–12日, 三重大学, ポスター発表
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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