利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.21】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NU0408

利用課題名 / Title

スピロビフルオレンの連結に基づく新奇3次元π共役系分子の創成

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋大学 / Nagoya Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

スピロビフルオレン, 3次元π共役系分子,質量分析/ Mass spectrometry


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

雨夜 徹

所属名 / Affiliation

名古屋市立大学大学院理学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NU-018:MALDI TOF型質量分析装置
NU-006:キラリティー分光装置群


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

スピロビフルオレンの連結に基づく新規3次元π共役系分子の創成を目指し、キラルなスピロビフルオレンをビルディングブロックとする環状化合物あるいは高分子を合成した。得られたキラルな環状化合物および高分子の質量分析をMALDI TOF型質量分析装置(NU-018)により分析した。また、一部のキラル環状化合物のキロプティカル特性を円二色性分光装置(NU-006)により分析した。

実験 / Experimental

キラルなスピロビフルオレンをビルディングブロックとする環状化合物として、例えば、水溶性ホストとして機能し得るフェノール性水酸基を末端に有する環状3量体および4量体を合成し、その質量分析をMALDI TOF型質量分析装置(NU-018)により行った。また、一電子酸化体の分子内電子移動を調べる目的で末端に嵩高いアルキル基を持つキラル環状化合物を合成し、そのキロプティカル特性を円二色性分光装置(NU-006)により分析した。

結果と考察 / Results and Discussion

フェノール性水酸基を末端に有するキラルな環状化合物の質量分析をMALDI TOF型質量分析装置(NU-018)により分析した結果、目的とする化合物の生成が高分解能質量分析により確かめられた。末端に嵩高いアルキル基を持つキラル環状化合物のキロプティカル特性を円二色性分光装置(NU-006)により分析した結果、コットン効果が観測され、エナンチオマー同士で鏡像のスペクトルが見られた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Tomoya Imai, Intramolecular Electron Transfer in Multi‐Redox Systems Based on Cyclic [3]Spirobifluorenylene Compound**, Chemistry – A European Journal, 29, (2023).
    DOI: 10.1002/chem.202302670
  2. Kotoko Nakagawa, Synthesis and Host–Guest Chemistry of Chiral Spirobifluorene-Based Macrocycles Soluble in Basic Aqueous Solution, Organic Letters, 25, 5969-5973(2023).
    DOI: 10.1021/acs.orglett.3c02074
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 小林世佳・Michael P. Schramm・雨夜徹 、"スピロビフルオレンを用いた大環状分子の合成”、ポスター発表、2023.10.19、第13回CSJ化学フェスタ2023(東京)
  2. 中薗里菜・雨夜徹 、"スピロケイ素を持つキラルな大環状化合物の合成と特性"、ポスター発表、2023.10.19、第13回CSJ化学フェスタ2023(東京)
  3. 水川遥・今井友也・雨夜徹 、"キラルなスピロビフルオレンに基づく含窒素二重らせん分子の合成"、ポスター発表、2023.10.17、第13回CSJ化学フェスタ2023(東京)
  4. 堀田菜月・今井友也・雨夜徹 、"N-アリール架橋型スピロビフルオレンポリマーの合成"、ポスター発表、2023.10.19、第13回CSJ化学フェスタ2023(東京)
  5. 今井友也・酒巻大輔・雨夜徹 、"環状スピロビフルオレニレンを用いた直交π共役ユニットでの分子内電子移動"、ポスター発表、2023.10.19、第13回CSJ化学フェスタ2023(東京)
  6. 今井友也・酒巻大輔・雨夜徹 、"安定な酸化種を持つ環状[n]スピロビフルオレニレン誘導体の合成と分子内電子移動"、ポスター発表、2023.9.13、第33回基礎有機化学討論会(岡山)
  7. 小林世佳・Michael P. Schramm・雨夜徹 、"スピロビフルオレンをビルディングブロックとする大環状分子の合成"、ポスター発表、2023.9.12、第33回基礎有機化学討論会(岡山)
  8. 中薗里菜・雨夜徹 、"キラルなスピロシラビフルオレン環状三量体の合成と特性"、ポスター発表、2023.9.12、第33回基礎有機化学討論会(岡山)
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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