【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0278
利用課題名 / Title
Simple shear deformation test
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
オリビン多結晶体、電子回折,電子顕微鏡/ Electronic microscope,ナノ粒子/ Nanoparticles
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
KIM NAHYEON
所属名 / Affiliation
東京大学 地震研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
地球マントル物質であるオリビン多結晶体を高温下でせん断変形させ、変形によって生じたオリビンの微細構造および結晶軸選択配向パターンを調べる。解析にはフィールドエミッション銃搭載の走査型電子顕微鏡およびそれに付属した後方電子回折システムを用いた。この研究により、地震波速度異方性の観測結果からマントル流動の方向やマントルの状態を明らかにすることが可能になる。
実験 / Experimental
単純せん断変形を可能にする炭素製治具に合成した極細粒高緻密オリビン多結晶体試料をセットし、治具ごと万能変形試験機に設置された真空高温炉内に入れる。その治具のピストンを押すことで、せん断変形を実現した。1300度、歪み速度10^-5sec 程度で、歪み2程度の変形を試料に与えられた。実験試料は、せん断面に垂直、せん断方向に平行な面で切断され、その断面を走査型電子顕微鏡を用いて解析した。
結果と考察 / Results and Discussion
後方電子回折パターンを解析し、せん断方向へのオリビンa軸集中を見いだした。また、b軸はせん断面の法線方向に集中していた。オリビン粒子の長軸は、せん断方向、短軸はせん断面の法線方向に並んでいた。オリビン粒子の形を規定するオリビンb面粒界における粒界すべりが変形に大きく寄与していることが推定された。単純せん断変形は、マントル内での主要な変形モードと考えられており、その変形での結晶軸選択配向パターンを決めることに成功した。このパターンは、上部マントルの地震波速度異方性をよく説明する。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件