【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0244
利用課題名 / Title
磁気スキルミオン物質の合成と物性評価
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
PPMS、強磁性体,電子顕微鏡/ Electronic microscope
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
肖 英紀
所属名 / Affiliation
秋田大学 大学院理工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
B20型構造をもつFeGeは、近年磁気スキルミオン発現物質の観点から注目されている[1]。一般にB20型FeGeは高温高圧合成によって合成されてきたが、B20型FeGeにSiを固溶したFeGe1-xSixでは、通常の溶融凝固プロセスによるB20構造の形成が報告されている[2]。また、このFe-Ge-Si系B20相近傍組成にFe-Ge系状態図には現れない構造が確認されており、今回この未知相がFe32+δGe33As2型[3]であると同定できたので、B20型とともにFe32+δGe33As2型の単相試料を作製し、それらの磁性の評価を行った。
実験 / Experimental
試料は全てアーク溶解法および真空中熱処理することにより作製した。磁性測定は極限環境下電磁物性計測装置(PPMS)のVSMオプションを用いて実施した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1にFe-Ge-Si系B20型およびFe32+δGe33As2型合金の磁化率の温度依存性を示す。B20型は2元系FeGeの場合と同様にキュリー温度約280 Kの強磁性体であった。一方、Fe32+δGe33As2型の磁化は非常に弱く、詳細を調べた結果反強磁性体であることが明らかになった。今後Fe-Ge-Si系合金の物性解明に向けて、重要な成果を得た。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig1. Fe-Ge-Si系におけるB20型およびFe32+δGe33As2型合金の磁化率の温度依存性.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
[1] X. Z. Yu et al, Nature Mater. 10, 106-109 (2011). [2] S. Yeo et al. Phys. Rev. Lett. 91, 046401 (2003).[3] R.A. Khalaniya et al. Inorg. Chem. 55 (2016) 12953.
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件