利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.01】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT0173

利用課題名 / Title

光と材料の相互作用の解明

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

難削材, レーザ援用加工法,電子顕微鏡/ Electronic microscope


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

伊藤 佑介

所属名 / Affiliation

東京大学 大学院工学系研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-102:高分解能走査型分析電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

切削加工中に工具の過剰な摩耗,熱や切削抵抗の発生,切りくずの生成困難,表面品質の低下などを引き起こす材料,つまり加工が困難な材料を難削材と呼ぶ.一般的に難削材と 分類されるのは,チタン,ニッケル,タングステン,コバルトなどの合金からなる超合金や耐火金属,ガラスや構 造用セラミックスなどの脆性材料である.難削材への精密切削加工の試みとして,レーザによって被削材を局所的に加熱することで,軟化した領域を切削工具で除去するレーザ援用加工法(Laser-assisted machining, LAM)がある.従来,被削材温度と被削性の関係を定量的に把握することは極めて困難であり,その効果とメカニズムは十分に明らかにされていない.ここまでの研究では,3次元切削を工具またはサンプルの1軸の運動に簡略化し,熱源レーザの光軸は工具に平行に,サンプル面に対して垂直に入射した実験を行って,マッハ・ツェンダー干渉計によるLAM過程の2次元可視化を試み,材料内部のリアルタイムでの温度,圧力等の分布の時間変化を測定した.しかし,前述の実験手法では,従来手法とLAMの比較するためには,従来の手法とLAMを比較するための表面粗さや表面性状の解析ができず,測定結果の実証にはまだ十分ではない.

実験 / Experimental

本実験は走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM-7800F)を用いて,LAMを施したガラス表面と側面の観察を行った.

結果と考察 / Results and Discussion

1.表面観察実験
図1は加工をする前のガラス表面のSEM観察結果である.図2は切削速度100 mm/s, 切り込み深さ15 μmの従来手法の切削を行った表面の観察結果である.比較のため,同じ切削条件でレーザ出力100 WのLAMを行ったものの表面形状は図3で示す.比較の結果,LAMが表面精度を向上することが示された.
2.側面観察実験
脆性材料の加工時の亀裂が側面観察から確認された.図4と図5はそれぞれ同切削条件での従来手法とLAMの側面からの亀裂の観察結果であり,LAMが切削中の切削力を低減させることが示された.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 加工前の材料表面



図2 従来手法での材料表面



図3 LAMでの材料表面



図4 従来手法での側面亀裂



図5 LAMでの側面亀裂


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究は三菱マテリアル株式会社との共同研究である.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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