【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0152
利用課題名 / Title
薄膜材料の結晶構造、膜厚、ラフネス、密度、不純物、組成、モフォロジー等の評価
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
薄膜結晶,X線回折/ X-ray diffraction
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
醍醐 佳明
所属名 / Affiliation
東京エレクトロン株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
府川和弘,飯盛桂子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-202:高輝度In-plane型X線回折装置
UT-203:粉末X線回折装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
薄膜材料の結晶性(配向状態、結晶化度、結晶子サイズ、モザイク度)を評価することを目的としてXRDによる評価を行った。
実験 / Experimental
薄膜材料が形成された基板をSmartLab(9kW)を用いて評価した。評価は、2θ/ωスキャン、ωスキャン、2θχスキャンの3種類の方法で実施した。2θ/ωスキャン、ωスキャンでは、ミラーとスリットを用いた平行ビーム光学系を使用しており、2θχスキャンではミラーとスリット、In-planeコリメーターを用いた平行ビーム光学系を使用している。まず、光学系をミラーとスリットを用いた平行ビーム光学系として、2θ/ωスキャン、ωスキャンによる測定を実施した。この測定では、ダイレクトビームを用いた半割調整によりアライメントを実施し、その後、2θ/ωスキャン、ωスキャンによる本番測定を実施している。2θ/ωスキャンでは基板法線方向の配向状態の確認や、結晶化度、結晶子サイズを評価し、ωスキャンではモザイク度を評価している。2θ/ωスキャン、ωスキャンによる測定が終了した後、ミラーとスリット、In-planeコリメーターを用いた平行ビーム光学系により、2θχスキャンによる測定を実施した。この測定では、ダイレクトビームを用いた半割調整実施後に、精密調整(全反射を用いた半割調整)を基板の4方向から行っている。2θχスキャンでは基板面内方向の配向状態の確認や、結晶化度、結晶子サイズを評価している。
結果と考察 / Results and Discussion
評価対象とする薄膜結晶を2θ/ωスキャンで評価したところ、大部分のサンプルで特定の結晶面が基板法線方向を向いた単一配向膜となっていることが分かった。その結晶面の回折ピーク強度と半値全幅は、サンプル作製条件に応じて大きく変化していたことから、サンプル作製条件が薄膜結晶の結晶化度や結晶子サイズを制御するパラメータとなっていることが分かった。次に、上記の結晶面に対してωスキャンを行った。ωスキャンから得られたロッキングカーブの半値全幅もサンプル作製条件によって変化していたことから、サンプル作製条件が結晶配向のモザイク度に影響していることが分かった。更に、2θχスキャンでも特定の結晶面が面内方向を向いた単一配向膜となっていることが確認できた。2θχスキャンから得られた回折ピーク強度と半値全幅も、サンプル作製条件に応じて大きく変化していたことから、サンプル作製条件が薄膜結晶の結晶化度や結晶子サイズを制御するパラメータとなっていることが実証された。今後は、得られた測定結果を基にプロセス条件を見直し、更なる結晶性改善を行っていくと共に、XRRやSEM等も評価に取り入れて、膜厚の確認やモフォロジーの確認なども行っていく予定である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件