【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0146
利用課題名 / Title
高機能スピントロニクス薄膜の構造解析
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
スピントロニクスデバイス/ Spintronics device,トポロジカル量子物質/ Topological quantum matter,X線回折/ X-ray diffraction,エリプソメトリ/ Ellipsometry,スピントロニクス/ Spintronics
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
林 将光
所属名 / Affiliation
東京大学 大学院理学系研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
河口真志
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-202:高輝度In-plane型X線回折装置
UT-304:極限環境下電磁物性計測装置
UT-303:分光エリプソメータ
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
スピン流や軌道流と呼ばれる角運動量の流れを生成できる物質を作製し、次世代のスピントロニクスに利用できる物質・技術を開発することを目的とする。そのため、トポロジカル絶縁体やディラック半金属など、特異な電子状態を有する物質からなら薄膜を分子線エピタキシー法を用いて作製し、その構造、物性を調査する。
実験 / Experimental
作製した試料の構造解析にはX線回折装置を用いた。試料の結晶性と膜厚を決定するため、θ-2θスキャンとX線反射率法(XRR)測定を行った。試料の光学定数測定には分光エリプソメータを用いた。主に可視光帯の光学定数を調査した。試料の輸送特性は極限環境下電磁物性計測装置を用いた電気電動測定から決定した。磁場印加時の電気抵抗とホール抵抗を環境温度を変えて(1.5 K〜 300 K)調べた。
結果と考察 / Results and Discussion
ディラック半金属とされるビスマスからなる薄膜の構造を調べた結果、(012)と(003)ピークが観測された。これらのピークの大きさは、ビスマスにおける偏光依存光誘起起電力と密接に関係していることがわかった。また、トポロジカル絶縁体薄膜の光学定数を調べ、電流誘起磁気光学効果の大きさを決定するために用いた。さらに、トポロジカル絶縁体/強磁性体からなる2層膜の非線形輸送特性を調べ、磁場に依存する非線形ホール効果が発現することを見出した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- Y. Mao, S. Wang, M. Kawaguchi, M. Hayashi, Current direction dependent transverse signal in topological insulator/ferromagnet heterostructures. 第84回応用物理学会秋季学術講演会, 2023年9月20日.
- S. Wang, Y. Marui, M. Kawaguchi, M. Hayashi, Current-induced magneto-optical Kerr effect in topological insulator thin films. 第84回応用物理学会秋季学術講演会, 2023年9月21日.
- 宮崎稜大, 河口真志, 林将光, キャリアドープしたディラック半金属における円偏光誘起電流. 第84回応用物理学会秋季学術講演会, 2023年9月21日.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件